プライベートエクイティThoma BravoがITアセット管理のFlexeraを2960億円で2度目の買収

Thoma Bravo(トーマ・ブラボー)はシカゴ発のITアセット管理会社Flexera(フレクセラ)が本当に好きに違いない。プライベートエクイティのThoma Bravoは米国時間12月3日、2度目となるFlexera買収を実施した。買収価格は28億5000万ドル(約2960億円)だったと情報筋がTechCrunchに明らかにした。

厳密には、Thoma BravoはFlexera株をTA Associatesとオンタリオ州教職員年金基金から購入し、過半数の株式を取得する。Thoma Bravoは元々2008年にFlexeraをMacrovisionから2億ドル(約208億円)で買収した。そしてわずか3年後の2011年にその買収を10億ドル(約1040億円)の利益に変えた。

Flexeraの投資家たちは30億ドル(約3115億円)を模索したとの報道が2019年にあったが、実際にはその目標には到達しなかった。それでもFlexeraは大きな利益を上げ、各オーナーにかなりの額のリターンをもたらした。

28億5000万ドルという価格で、Thoma Bravoは同じようなリターンを得るために大きなチャレンジに立ち向かうことになる。しかし同社は以前Flexeraが好きで、いまでも好きなようだ。特に、少なくともある程度無傷のマネジメントチームを気に入っている。

「Jim Ryan(ジム・ライアン)と彼のチームは、企業が複雑なITインフラでもって直面する戦略的課題にフォーカスすることでFlexeraが持続的に成長できるようにしました」とThoma BravoのマネジングパートナーSeth Boro(セス・ボロ)氏は声明文で述べた。

ライアン氏はFlexeraの企業価値が成長し続け、再びThoma Bravoとつながることを喜んだ。「これはFlexeraが示した成長と、組織が今日直面している急増中の困難を解決するために当社が引き受けてきた戦略的イニシアチブへの圧倒的な支持です」と同氏は声明で述べた。

Flexeraは2008年の創業で、Crunchbaseのデータによると過去数年で獲得した5社を含め、これまでに12社を買収した。当局の承認次第ではあるが、今回のディールは2021年第1四半期のクローズが見込まれている。

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画像クレジット:Erik Isakson / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

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TechCrunch Japan

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