プライマリ・ケアと救急医療の差を埋める動物病院Bond Vetが約17億円調達

ニューヨークのテクノロジー指向の動物病院Bond Vetが、シリーズAで1700万ドル(約17億8000万円)の資金を調達したことを発表した。このラウンドをリードしたのは、Talisman Capital Partnersだ。

同社の診療所はニューヨーク市内に複数あり、動物の救急医療とプライマリ・ケアの間にあるギャップを埋めようとしている。そのために同社は、CityMDをお手本にしている。最近の新しい動物病院と違ってBondは、会員でなくても予約できる。飼い主は直接来院してもいいし、ウェブサイトやモバイルアプリから予約してもよい。

同社は、緊急医療とプライマリ・ケアの両方を提供する。また、定期的な予防注射や健康診断もする。

Bondは診療所の設計も独特で、床の摩擦係数を高くして子犬が滑らないようにしている。また診察台は、処置や検査の間に飼い主が毛むくじゃらのお友だちを、状況によっては近づいて見られるようにしている。

同社はバックエンドにテクノロジーを導入して、獣医や看護師が効率的に仕事ができるようにしている。たとえば従来のように看護師がメモやノートを書かなくてもよい。雑用をなるべくなくして、患者に集中できる時間を増やしている。

Bondにはリモート診療のサービスもあり、飼い主は予約する前や後にテキストメッセージで状態を伝えることもできる。場合によっては予約が不要になり、リモートのままで問題が解決することもある。

共同創業者でCEOのMo Punjani(モ・パンジャニ)氏の説明では、Bond Vetが実現した高い効率性により、顧客の費用負担も小さくなっている。プライマリ・ケアは他の動物病院とほぼ同等だが、救急医療は従来の救急動物病院と比べて非常に安価だ。

American Pet Products Associationの予測によると、ペットへの支出は来年1000億ドル(約10兆4570億円)を超える。ミレニアル世代は、これまでの世代と比べて動物のために高品質な製品やサービスを望むからだ。ペット関連のスタートアップはその波に乗ろうとしている。Bond Vetもその1つだ。

Bond Vetの社員は現在、診療所と本社を合わせて約100名、その80%が女性だ。

2019年の6月に創業したBondは、これまで1万5000頭ほどのペットを診てきた。今回の資金はテクノロジー部分のさらなる充実と、郊外方面への診療所の増設に使われる予定だ。

カテゴリー:ヘルステック
タグ:Bond Vet資金調達

画像クレジット:Bond Vet

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(翻訳:iwatan.k.a. hiwa