ベゾス、Amazon株を毎年10億ドル売却して宇宙事業の資金調達―乗員カプセルのモックアップを披露

Amazonのファウンダー、ジェフ・ベゾスは彼の他の事業の資金を得るために保有するAmazon株式の一部を売却する計画だ。 Reutersによれば、ベゾスは発表した。33回目のスペース・シンポジウムで 毎年10億ドル相当のAmazon株を売却して有人宇宙飛行を目指すBlue Originの資金にあてると述べた。ベゾス保有するAmazon株式は、水曜日の引け値で735.4億ドルの価値があるから、10億ドルの株式はごく一部に過ぎない。

Blue Originはイーロン・マスクのSpaceXと同様、ロケットの再利用によるコストダウンにより最終的にはそれ自身で黒字化を達成することを目標としている。このコストダウンによって宇宙で健全ビジネスが展開できると考えている点もSpaceXに似ている。ベゾスは「ロケットの再利用がビジネスの成功のカギ」というマスクの考え方に賛成した上で、「目標は似ているものの、われわれわれエンジニアリングのアプローチは〔SpaceXとは〕異なる」と述べている。

SpaceX同様、Blue Originも有人飛行の実現を目指している。Blue Originが有人宇宙飛行のために開発中のNew Glennロケット・システムは合計25億ドルのコストがかかるものと推定されている。これは巨額だがベゾスの資産も巨大だ。Blue Origin事業はビジネスであると同時に、ベゾス自身の情熱の対象でもあるようだ。ベゾスは引き続き現在のペースで資金援助を続けるとみていいだろう。

Blue Originは宇宙観光旅行を目指している。ベゾスは2018年を有人宇宙飛行開始の目安としている。シンポジウムでは11分間の宇宙旅行に用いられるのと同じサイズのリアルな乗員カプセルのモックアップが披露された。

画像:Mark Wilson/Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+