ポルシェが完全電気自動車タイカンのさらなる廉価版を準備中

ポルシェは現在、完全電気自動車Taycan(タイカン)スポーツセダンの3種類のバリエーションを生産している。その基本価格は10万5000ドル(約1100万円)強から、18万5000ドル(約2000万円)までの範囲である。

Car Magazineに掲載されたポルシェR&Dの責任者Michael Steiner(マイケル・シュタイナー)氏に対するインタビューによれば、現在ポルシェは、より安い後輪駆動バージョンを導入する準備をしているようだ。シュタイナー氏によるとTaycan Turbo S 、Taycan TurboそしてTaycan 4Sのラインに加わるこの新しいバージョンは、より小型のバッテリーを搭載し、全輪駆動を必要としない中国のような市場で販売されるということだ。

ポルシェは、このTaycanの謎めく4番目のバリエーションについて、TechCrunchに対しては具体的な詳細を提供しなかった。メーカーは、将来の製品については語らないとした上で「電気化の取り組みは3種類のTaycanだけに止まるものではありません」とだけ付け加えた。

ポルシェは何年にもわたる準備期間と10億ドル(約1080億円)以上の初期投資を投入し、2019年9月に最初の完全電気自動車2種を投入した。それらはTaycan Turbo SとTaycan Turboで、それぞれ18万5000ドル(約2000万円)と15万900ドル(約1600万円)に設定された。

そしてそのわずか7週間後には、完全電気自動車の3番目のバージョンであるTaycan 4Sを発表した。

4Sを含むすべてのTaycanは、同じシャーシとサスペンション、永久磁石同期モーターその他の同じ特徴を備えている。4Sはハイエンドバージョンよりも軽く安価で、少し遅いバージョンだ。

標準の4Sはこれまでのところ最も安いTaycanで、納車代金を含めた基本価格は10万5250ドル(約1100万円)だ。標準の4Sには、79.2kWhのバッテリーパックと、482馬力(360 kW)を発揮する一対の電気モーターが搭載されている。発進制御を有効にすると、馬力は562に跳ね上がる。

また4Sには、ベース価格に6580ドル(約71万円)を加えたパフォーマンスバッテリープラスバージョンもあり、それは93.4kWhのバッテリーとデュアル電気モーターを搭載し、最大563馬力(420kW)を発揮することができる。どちらの4Sモデルも最高速度は時速155マイル(時速約249km)で、時速0マイルから時速60マイル(時速約97km)まで3.8秒で到達する。

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(翻訳:sako)

投稿者:

TechCrunch Japan

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