Porsche(ポルシェ)は米国時間10月28日、米国にて初めて車両をオンライン販売すると発表した。同社は米国を拠点とするディーラー25社とのパイロットプログラムを進めているが、これは現在同国に展開している191社の独立系ポルシェディーラーにも拡大される可能性があるという。
このパイロットプロジェクトでは、ポルシェ車両の購入者が新車か中古車を選んで注文できるが、手続きは完全にオンライン化されておらず、購入者はディーラーに出向いて最終書類にサインし、新車を受け取る必要があった。しかし、面倒な作業はすべてオンラインで処理され、これには融資や支払いの計算、クレジットの承認や追加する保険オプションなどが含まれる。
米国でのオンライン購入者は、プログラムに参加しているディーラーのウェブサイトに統合された新しいセクションから、この手順を進められる。一方ドイツでは、より広範囲なヨーロッパでの展開に向けたパイロットプログラムとして、ポルシェが独自のウェブサイト「www.porsche.de」を立ち上げ、オンラインでの自動車販売を一元化する。
オンラインでの自動車販売は新しくはないが、ほとんどの市場、特に既存の独立系ディーラーシステムが確立している米国では、まだ普及していない。Tesla(テスラ)がオンライン自動車販売に注力したのは、独立系ディーラーパートナーが提携に消極的だったことと、そのシステムを保護する柔軟でない州法が原因だった。しかし、テスラの自動車販売のEコマースへの投資は明らかに他の企業の追従を引き起こしており、ポルシェがこの分野に参入する最後の企業ということにはならないだろう。
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(翻訳:塚本直樹 Twitter)