家でボクシングやキックボクシングの練習ができるインタラクティブなトレーニングシステム「FightCamp」が、9000万ドル(約10億円)の資金を調達した。その投資家たちのリストはとても長く、中には有名ボクサーの名前も多く見ることができる。
FightCampは、グローブに埋め込んだセンサーと、有料の訓練動画のセットだ。動画に従って練習していくと、パンチの回数やスピードとその上達が計測される。単純なすぎる表現をすると、それはパンチを鍛えるためのPelotonだ。
この資金調達ラウンドはNEAとConnect Venturesが仕切ったが、後者はNEAとハリウッドの芸能プロダクションCreative Artists Agencyの共同事業だ。他にSupercellのCEOであるIikka Paananen(イルッカ・パーナネン)氏やClassPassのCEOであるFritz Lanman(フリッツ・ランマン)氏、歌手のUsher(アッシャー)、そしてテレビのVikingsで武道を披露するKatheryn Winnick(キャサリン・ウィニック)氏らが投資をした。おっと、そしてもちろんMike Tyson(マイク・タイソン)やFloyd Mayweather(フロイド・メイウェザー)、格闘家のGeorges St-Pierre(ジョルジュ・サンピエール)、世界最強のパンチと言われるFrancis Ngannou(フランシス・ガヌー)ら、そのパンチで有名な人たちも数多く投資に参加している。
FightCampは今のところiOSのみだが、近くそれも変わるだろう。今回の資金調達を発表するプレスリリースで、国際展開と有料コンテンツの充実、そしてAndroidバージョンの提供を、現在計画中だと述べている。
価格は、揃えるものによって439〜1349ドル(約4万8700〜14万9800円)までとなっている。ちなみに1219ドル(約13万5400円)なら、自力で立つパンチバッグ、その下のマット、ボクシング用グラブ、そしてその中に入れるパンチ計測用センサー「パンチトラッカー」を揃えることができる。すでにジムの器具をいろいろ揃えていて「パンチトラッカー」だけが必要なら439ドルだ。月額会費は39ドル(約4300円)。
FightCampは2016年に、パンチ力を調べるハードウェア「Hykso」でスタートした。しかし2018年に有料コンテンツに注力するようになり、FightCampを立ち上げたが、今ではすべてをこの名前の下にまとめたようだ。
同社は今回の投資の前にも800万ドル(約8億9000万円)を調達しているので、調達総額は9800万ドル(約108億8000万円)になるという。
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カテゴリー:ネットサービス
タグ:FightCamp、アプリ、資金調達、エクササイズ
画像クレジット:FightCamp
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(文:Greg Kumparak、翻訳:Hiroshi Iwatani)