Facebook(フェイスブック)の親会社であるMeta(メタ)は、グローバルコミュニティ開発マネージャーを務めていたJeren A. Miles(ジェレン・A・マイルズ)氏が、小児性愛者を捕まえる目的で素人が行ったおとり捜査に登場する様子を撮影した動画がYouTubeで拡散され、その後Reddit(レディット)などにも転載されたことを受けて、現在は同社と雇用関係にないことをTechCrunchに確認した。
「PCI: Predator Catchers Indianapolis」というアマチュアグループがYouTubeに投稿した2時間のビデオには、マイルズ氏が性行為をしていたり、特定の性行為を認めたり、性行為を実行する意図を認めたりする様子は描かれていない。また、このビデオによる法的な影響があるとすれば、それは明らかではない。
しかし、この動画では2人の人物がマイルズ氏を尋問しており、同氏はその過程で、13歳の少年と生々しい不適切なコミュニケーションをとったことを認めている。マイルズ氏はその後、FacebookやTwitter(ツイッター)などのSNSで自身のソーシャルプロファイルを削除しており、また、解雇されたのか自発的に辞職したのかは別として、この問題をめぐってFacebookでの役割を辞めるのに十分なほど、のっぴきならない不利な内容となっている。
「これらの疑惑の深刻さは決して無視できません。この人物については、当社との雇用関係は終了しています。当社はこの状況を積極的に調査しており、現時点ではこれ以上のコメントはできません」と、Metaの広報担当者であるDrew Pusateri(ドリュー・プサテリ)氏は声明で述べた。なお、プサテリ氏は声明文をTechCrunchに送る前に、通話でこの記事のニュース性について(公開する価値はないと)筆者を説得しようとし、他の報道機関がこの記事を取り上げていないことを指摘した(アドバイスに感謝する)。
データ保護やプライバシーに関する話から、問題のある製品の実行、エンゲージメント数の低下まで、Metaはここ何年も論争の波に襲われているように感じる。未成年者のセックススキャンダルでさえ、この時点では目新しいニュースではない。
世界中の何十億人もの人々が、Facebook、Instagram(インスタグラム)、Messenger(メッセンジャー)、WhatsApp(ワッツアップ)、Workplace、Oculusなどを含むMetaの製品ポートフォリオの常連ユーザーであることを考えると、これらはすべて、Metaのように大きくて露出度が高い企業であることの一部だといえるかもしれないが、いずれにしても良いことではない。
折しも、同社は元英国政治家のNick Clegg(ニック・クレッグ)氏をグローバルアフェアーズ担当社長に任命するなど、PRオフェンスの刷新を図っている。彼らには、大きな仕事が待ち構えている。
画像クレジット:Chesnot/Getty Images / Getty Images
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(文:Ingrid Lunden、翻訳:Aya Nakazato)