ユーザーの声紋と顔紋を収集するTikTokの危険な計画に上院議員が「待った」

ユーザーの生体データを収集するTikTok(ティックトック)の計画は、米国議員らの懸念を呼びおこし、収集する情報の詳細とデータの利用計画を正確に公表するよう要求されている。

2021年8月初めにTikTok CEO Shou Zi Chew(周受資)氏宛に送ったレターで、上院議員のAmy Klobuchar(エイミー・クロブシャー)氏(民主党・ミネソタ州選出)とJohn Thune(ジョン・スーン)氏(共和党・サウスダコタ州選出)は「ユーザーが投稿したビデオ・コンテンツから身体的、行動的特徴を含む生体データを自動的に収集」を可能にするTikTokによる最近のプライバシーポリシー変更に不安を感じていることを訴えた。

TechCrunchは2021年6月、新プライバシーポリシーの詳細を最初に報じた。その時TikTokは「顔紋(Faceprint)と声紋(Voiceprint)」を収集するために法律で「必要な認可」を取得しようとしていると語ったが、それが連邦法なのか州法なのかその両方なのかは説明しなかった(米国で生体プライバシー法があるのはイリノイ州、ワシントン州、カリフォルニア州、テキサス州、ニューヨーク州などごくわずかな州のみ)。

関連記事:TikTokが米国ユーザーの「顔写真や声紋」を含む生体情報の収集を表明

クロブシャー氏とスーン氏のレターはTikTokに対し「顔紋」と「声紋」の内容と、このデータがどのように使用され、いつまで保持されるのかを明確に説明するよう要求している。さらに両上院議員は、18歳未満のユーザーのデータを集めるのか、収集した生体データに基づきユーザーに関して何らかの推測を行うのかを問い、データをアクセスできる全サードパーティーのリストを提出するよう求めた。

「新型コロナウイルスのパンデミックで増加したオンライン活動によって、消費者のプライバシー保護の必要性は増大しています」とレターに書かれている。「これはTikTokのアクティブユーザーの32%以上を占め、友だちや大切な人とのやり取りやエンターテインメントやをTikTokなどのオンラインアプリケーションに頼っている子どもたちやティーンエージャーにとっては特にそうです」。

TikTokは議員らの質問に答えるために8月25日まで猶予を与えられている。TikTokの広報担当者はすぐにはコメントしなかった。

TikTokの過度なデータ収集計画が監視対象になったのはこれが初めてではない。2021年2月、TikTokがユーザーの生体データを違法に収集してサードパーティーに提供したと主張する集団訴訟で同社は9200万ドル(約100億9000万円)の示談金を支払った。これ以前にTikTokは、アプリが未成年のデータを収集するためには親の許可を必要とする児童オンライン保護法(COPPA)に違反したことで2019年にFTC(連邦取引委員会)から570万ドル(約6億3000万円)の罰金を課された

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画像クレジット:Greg Baker / Getty Images

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(文:Carly Page、翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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