【抄訳】
ヨーロッパのいくつかの国でAmazonの倉庫労働者が、彼らの主張する、人間をロボットのように扱う非人間的な労働条件に抗議している。それは今年の一連の労働者運動の中で最新のものだ。
その最新の運動は、ブラックフライデーにタイミングを合わせている。それはネットショップの1年でいちばん忙しい日で、お店は多くの商品の値引き販売を派手に宣伝して、その日から始まるその年のショッピングシーズンを盛り上げようとする。
イギリスでは、この国の代表的な労働組合のひとつGMB(Androidアプリ)が、今日(米国時間11/23)の朝と午後にルージリーなど5箇所のAmazon倉庫で“数百名”が抗議に参加する、と言っている。
私がこの記事を書いている時点〔現地時間11/23昼ごろ〕では、同労組は動員数の詳細を提供していない。
AP電によると、抗議活動は今日、スペイン, フランス, そしてイタリアでも行われている。しかしこれらのストライキについて尋ねられたAmazonは、“弊社のヨーロッパのフルフィルメントネットワークは正常に稼働しており、顧客への配送業務に引き続き専心している。これに反するいかなる報道も、まったく間違いである”、と主張している。
デモは、団体交渉を受け入れるようAmazonに圧力をかけるだけでなく、同社のWebサイトのユーザーに、大量のディスカウント商品の包装と配送は通常より(労働量も含め)経費がかさむことを、理解してもらうねらいもあるようだ。
[われわれはロボットではない。尊厳と敬意をもって扱え。ここでメッセージをシェアしよう。]
スペインの新聞El Diaroによると、労働者たちの今日の抗議は、Amazonのこの国最大のロジスティクスセンター、マドリッドのサンフェルナンドで行われ、労働条件をめぐるスペインでのストライキはこれが四度目である。
マドリッドの抗議者たちは今朝、次のようにシュプレヒコールしたという: “われわれの権利のディスカウントはお断り”。
[労働者のいないサンフェルナンドは麻痺した。]
AP電によると、スペインの抗議グループのスポークスパーソンDouglas Harperは、90%の労働者がデモに参加したので、搬入口には2名しか残らなかった、と言った。これに対しAmazonは、“90%は真っ赤な嘘だ。サンフェルナンドのフルフィルメントセンターは顧客の注文を通常どおり処理した”、と反論している。
フランスの新聞も、同国内の倉庫労働者のストライキを報じた。Amazonのロジスティクス労働者を代表する組合は、全国的なストライキを呼びかけた。
イギリスではGMB UnionがAmazonに、Amazonが労働組合を認めるよう求めた。それを認めない今のやり方は、“ヴィクトリア朝時代の因襲的な労働慣行だ”、と非難した。
また同組合は、年間の救急車呼び出し回数や、 Health and Safety Executive〔≒労働基準局〕への傷病報告件数の数字を挙げて、Amazonの労働条件は非人間的、と糾弾している。イギリス政府は政府が取り持つ労使調停を示唆したが、Amazonはこれに答えていない。
【後略】