ライブストリーミングプラットフォームのBoxCastが約20.7億円を調達

オハイオ州クリーブランドに拠点を置き、手軽にイベントのライブストリーミングを配信できるようにするBoxCastが、シリーズAで2000万ドル(約20億7000万円)を調達した。

共同創業者でCEOのGordon Daily(ゴードン・デイリー)氏は、同社を起業した2013年当時は「ストリーミングはみんなから理解されているようなものではなく」、ライブストリーミング配信をするにはプロの助けが必要だったと言う。BoxCastは誰もが配信できるようにすることを目指している。

BoxCastは数種類のビデオエンコーダーデバイスを開発したが、「小さい箱」はBoxCastプラットフォームのごく一部だとデイリー氏は言う。このプラットフォームは1080pのブロードキャスティングから、Facebook LiveやYouTube、自分のサイトへのストリーミング、さらに解析など、ライブストリーミングのニーズをすべてカバーするように設計されている。自動のスコアボード表示やイベントチケット発行などのアドオンもある。

「基本」ストリーミングプランの価格は1カ月99ドル(約1万300円)で、BoxCastエンコーダーを使う場合はプラス399ドル(約4万1200円)だ(iOSデバイスからストリーミングすることもできる)。

2020年が同社の「転換点」になったのは当然だろう。デイリー氏によれば、スポーツから宗教関連、スリランカ観光局が提供するバーチャルサファリツアー(Daily News記事)まで、年間数百万ものあらゆるイベントがBoxCastでライブストリーミング配信されているという。

BoxCastのダッシュボード

デイリー氏はこう説明する。「実際に会うことができなくなったら利用が増えることはわかっていました。しかしこれほど増えるとは思っていませんでした。新規のお客様も既存のお客様も利用し、ピーク時には(パンデミック前と比べて)利用が10倍に増えました」。

2021年には人が集まるイベントを実施しやすくなることが望まれるが、そうなってもライブストリーミングは参加できない聴衆にリーチし、新しいタイプのプログラムとして企業や組織のプロモーションに役立つ、価値のあるツールであり続けるだろうとデイリー氏は言う。

COOのSam Brenner(サム・ブレナー)氏は、BoxCastのパンデミック前の従業員は40人に満たなかったが現在では56人に増え、1年後には2倍ほどになる予定だと補足した。

シリーズAを主導したのはUpdata Partnersで、オーディオ機器メーカーのShureが参加した。

UpdataのCarter Griffin(カーター・グリフィン)氏は発表の中で次のように述べた。「ライブストリーミングビデオ市場はこの10年間で大幅に成長し、ここ数カ月では新型コロナウイルス(COVID-19)によってさらに利用が加速しました。BoxCastは手軽にライブストリーミングができるユニークなエンド・ツー・エンドのプラットフォームを提供しています。我々はゴードンやチームとの連携をうれしく思い、ライブイベントを誰もが利用できるようにするという彼らのビジョンに貢献することを楽しみにしています」。

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画像クレジット:BoxCast

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(翻訳:Kaori Koyama)

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TechCrunch Japan

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