レトロゲーマーにとって最大の望みと、Nintendoにとって最大の恐怖が同時にやってきた。人気絶超のNES Classic Editionがハックされ、30本の内蔵ゲームライブラリーに新たなタイトルが追加された。自作タイトルも可能だ。
マシンの発売以来ハッキングの試みは続いているが、これは今までで最も成功した事例といえるだろう。米国バージョンのみで有効と思われる。
このハックが発表されたのはロシアのレトロゲームコミュニティー、GBXで、YouTubeビデオで順を追って説明されている(もちろんロシア語で)。それをRedditのr/NESClassicMods subredditがすぐに見つけ、自分たちのデバイスに適用することに成功した。(u/zenmechanicがBattletoadsを動かしたところを上のビデオで見られる)。
手順は簡単とは言えない ― 少なくとも今は。LinuxベースのNESをブートしてFELモードに入り、カーネルをハックして特殊なツールでROMファイルを注入する。操作を容易にするためのGUIが既に開発されており、チュートリアルも作られているが、読者にはMD5ハッシュやconfigファイル等をよく理解していない限り試すべきではないと忠告しておく。1回のクリックミスでデバイスを文鎮化する可能性は間違いなくある。
これまでに限られた数のゲームが動作確認されており、どのゲームなら動くという保証はない ― NES Classic Editionに内蔵されているエミュレーターは、例えばBlaster Masterは、提供が予定されていないゲームなのでのテストされていないと考えられる。動くかもしれないし、動かないかもしれない。
もちろん、ゲームのデータがどこから来たのかという問題もある。NESのROMをNintendoから正式に入手することはできないが、それでも広く入手可能だ。われわれは海賊行為を容認していないが、WiiでMega Man 2のライセンスを買った人なら、その知財権をこの明らかに超法規的なやり方で行使することを倫理的に正当だと思うかもしれない。
このマシンに関しては、ハックされる〈かどうか〉ではなく〈いつ〉ハックされるかの問題だった。しかしNintendoが販売する他のゲーム機とは異なり、この裏口を防ぐためのパッチが出されることはない。合法的に新しいゲームを追加できないようにしたNintendoの決断が、違法なゲーム追加を防ぐことを不可能にしているのは何とも皮肉だ。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)