アルゴリズムで自動化された個人向けの資産運用サービス、ロボアドバイザーの「WealthNavi」を提供するウェルスナビは2月5日、総額45億円の資金を調達したと発表した。調達の内訳は、未来創生ファンド、グローバル・ブレイン、ソニーのCVCであるSony Innovation Fund、DBJキャピタル、SMBCベンチャーキャピタル、みずほキャピタルを引受先とした第三者割当増資による15億円と、複数の金融機関からの融資などによる30億円。
ウェルスナビでは2015年4月の設立以来、2015年7月に5000万円のシード資金をインフィニティ・ベンチャー・パートナーズ(IVP)から調達し、以後、グリーベンチャーズ、IVP、SMBCベンチャーキャピタル、みずほキャピタル、三菱UFJキャピタルおよびDBJキャピタルから2015年10月に約6億円を調達、SBIホールディングス、SBIインベストメント、みずほキャピタル、SMBCベンチャーキャピタル、DBJキャピタル、IVPから2016年10月に約15億円を調達している。
2016年7月に一般公開されたロボアドバイザーサービスのWealthNaviは、富裕層や機関投資家が利用してきた資産運用アルゴリズムなどを使い、自動で国際分散投資を行う。クラウド経由で一般消費者でも知識や手間をかけずに、資産運用ができる仕組みだ。
またウェルスナビでは、2017年5月におつりで資産運用を始められるiOSアプリ「マメタス」をローンチしている。マメタスは、クレジットカードで支払った時のおつり分を計算し、毎月一定額をWealthNaviによる資産運用に回す仕組みとなっている。
日本のロボアドバイザーサービスには他に、お金のデザインが提供する「THEO(テオ)」、楽天証券が提供する「楽ラップ」、マネックス・セゾン・バンガードが提供する「MSV LIFE」などがあるが、預かり資産と運用者数ではWealthNaviが現状、頭一つ抜けている。1月24日時点で、申込件数7万口座、預かり資産額は600億円を超えるという。
ウェルスナビでは今回調達した資金について、経営基盤の拡大・強化、WealthNaviやマメタスの新機能拡充や機能改善、運用体制のさらなる強化、マーケティングおよびプロモーション活動の推進に充てる、としている。