ローランドの小型レコーダーR-07はスマホアプリよりかなりいい

スマホで何でもできるようになった時代に、なぜ独立したオーディオレコーダーが必要なのか?音響機器メーカーのRoland(ローランド)が、その答えを明らかにしてくれる。

ローランドのR-07ボイスレコーダーは、だいたいオリジナルiPodと同じくらいの大きさ。音楽の録音、練習、そして再生の機能を持つ。2つのマイクを上部に内蔵し、外部マイク用の入力端子も備えている。もちろん、ヘッドフォンジャックも装備し、Bluetoothもサポートしている。

シングルタッチで録音開始できる操作性は斬新だ。電源が入っている状態で、真ん中の赤いボタンを押すだけ。録音はマイクロSDカードに記録される。最高で96kHz/24ビットのWAVファイルとして保存できる。320kbpsのMP3もサポートする。電源はUSB、または単3形電池2本で動作する。

Scene(シーン)モードを使うと、もう少し凝った録音もできる。リミッターとローカットフィルターを内蔵しているので、人の声を明瞭に録音できる。「Music Long」を選択すれば、ファイルサイズを節約して、長時間の演奏の録音が可能になる。

リハーサルモードでは、入力されている音を、オーディオ再生機能を通してライブで確認できる。これは扱い慣れないうちにはありがたい機能だ。

また、無料アプリの「R-07 Remote」を使えばスマホ(iOS/Android)や、Apple Watchから、Bluetooth経由で最大4台のR-07を同時にコントロール可能となっている。例えばバンドのメンバーごと、独立したR-07を使って同時に録音するといったこともできる。

R-07はすでに発売されており、価格は199ドル(日本ではオープン価格で実売は2万5000円前後)という価格は納得できるものだろう。汎用性という点では、例えばZoom H6のように、ステレオマイクと2chのXLR入力を備えた大型のレコーダーにはかなわない。しかし、携帯性と音質、そして音楽に対する親しみ易さを考えると、R-07はボイスメモのようなスマホアプリから乗り換えるには、十分過ぎるものと言えるだろう。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)