今日(米国時間4/29)、Kantar Worldpanel Comtech(WPPグループの市場調査会社)が発表したレポートによれば、GoogleのAndroid OSは世界のスマートフォン市場で首位に立ち、引き続き勢力を拡大している。
これは毎年実施されている主要市場における四半期ベースの調査で、Kantarのオーストラリア、中国、フランス、ドイツ、イタリア、日本、スペイン、イギリス、アメリカの各現地法人が調査にあたった(記事末に表あり)。3月31日以前の12週間においてこれらの地域で販売されたスマートフォンのうち、Android onは64.2%を占めていた。
主要市場のうちAndroidがトップでなかったのは日本だけだった。ここではAppleのiOSがわずかにAndroidをしのいでいる(それぞれ49.2%、45.8%)。 他の市場では飽和に近づいている場合(アメリカ、イギリス、ドイツ)でも、成長中(中国)でも、経済危機のさなか(スペイン)でもAndroid携帯が首位を占めた。スペインでは全スマートフォン販売数のなんと93.5%を占めて新記録となった。
Kantarのレポートは、年間アメリカで24万人、ヨーロッパで100万人などの大規模な聞き取り調査に基づいている。その分析によると、Samsung Galaxy S4とHTC Oneという有力なAndroid製品2機種の発売で、Androidの優位は向こう数ヶ月でさらに広がりそうだという。
Kantarの調査によると、アメリカでAndroidの他に市場占有率を増加させているプラットフォームはWindows Phoneだけだ。この傾向は先月から現れていた。Windows Phoneは対前年同期比(以下同様)で1.9ポイント上昇し、5.6%に達した。その大部分はNokiaの製品だ。
アメリカ以外でもAndroidの優位とWindows Phoneの増加という傾向が広く見られた。ヨーロッパの5ヶ国ではWindows Phone が6.5%を占め、2.5ポイントアップしている一方、 Androidは68.8%で10ポイントのアップだった。同様にオーストラリアでもAndroidは63%弱を占め、8.8ポイントアップした。ここでもWindows Phoneは0.8ポイント、アップして4%強となった。〔日本は前年のデータがないため変化は不明〕
ではWindows Phoneが増加している理由は何だろう? Kantorのアナリスト、Mary-Ann Parlatoによれば、WPのメーカー(主としてNokia)が従来フィーチャーフォンを使っていた層に対して最初のスマートフォンとして強力にプロモーションをかけたことが大きいという。
なるほど、新規の販売するではスマートフォンがフィーチャーフォンを追い越す状況になっているものの、現在利用されている携帯電話全体で考えると、まだまだフィーチャーフォンの数のほうが多い。Kantarの分析によれば、Nokiaのカラフルで機能がシンプルで安価なWPは初めてスマートフォンを使うユーザー(アメリカではWPの52%を占める)に魅力的なものとなっているのだという。
これに対してAndroid とiOSのユーザーは大半が過去にスマートフォンを使っている(それぞれ 51%、55%)。 Windows Phoneがフィーチャーフォンのユーザーに特に好まれるという傾向が事実なら、WPは今後さらに有利になるかもしれない。イギリスではスマートフォンの普及率が63%という高率で、同時にWPの市場占有率も7%と好調だ(絶対的にはさほど高いレベルではないが)。〔今回Windows Phoneの市場占有率がもっとも高かったのはイタリアの10.9%、最低は日本の0.3%〕
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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+)