世界中からリモートワーカーを見つけるOmnipresentがシリーズAで16.4億円を調達

Omnipresent(オムニプレゼント)は世界中から地域のリモートワークチームを集めて雇用する企業のためのサービスだ。このほどシリーズAラウンドで1580万ドル(約16億4000万円)を調達した。ラウンドをリードしたのは匿名の投資家で、ほかに既存出資者のEpisode 1、Playfair Capital、Tuesiht Venturesが参加した。2020年7月の200万ドル(約2億1000万円)のシードラウンドの5カ月後にこのラウンドを完了したと同社は話した。

共同ファウンダーのMatthew Wilson(マシュー・ウィルソン)氏とGuenther Eisinger(グエンター・アイジンガー)氏は、2019年に人材投資グループであるEntrepreneur Firstの支援で会社を立ち上げた。

Omnipresentは、同社のプラットフォームで150カ国から社員を見つけることで、リモート雇用のコストを会社自身が行う何分の一かに抑えるられるとしている。同社は社員に対して、現地向けの契約書、税申告に加えて健康保険、年金、ストックオプションなどの現地および国際的な特典の支援を行う。

共同CEOのグエンター・アイジンガー氏とマシュー・ウィルソン氏は共同表明で次のように語った。「パンデミック以前から、私たちは国際雇用における法律や管理の障壁を打ち破る革命的可能性を認識していました。私たちは元ビジネスオーナーとして、国際的チーム構築の複雑さや官僚制度との戦いの厄介さを肌で感じてきました。パンデミックの襲来とともに世界的なリモートワークへの転換が起きている今、私たちの方向が間違っていなかったことが確認できました」。

「たとえばカナダには当社のカナダ支部があり、当社クライアントに代わってカナダの人との雇用関係を結ぶので、クライアントはカナダにおける法的インフラを作る必要がありません。これは当社が運営する149カ国すべてにいえることです。その後の雇用に関わる管理業務は人材、福祉、医療にいたるまですべて私たちが管理します」とウィルソン氏はインタビューでこう私に述べた。

同社は、Remote.comやBoundless HQらと競合する。

Episode 1 VenturesのゼネラルパートナーであるCarina Namih(カリーナ・ナミ)氏は次のようにコメントしている。「人材は全世界に均等に分散しているのに、あまりにも長い間、雇用機会はそうなっていません。私は国際的雇用の難しさを直接体験してきました。すでにOmnipresentは、異なる国々を横断して働くグローバルチームのインフラストラクチャーに不可欠な存在です」。

Playfair CapitalのゼネラルパートナーであるJoe Thornton(ジョー・ソーントン)氏も次のように語った。「リモートワークは近代的労働形態の未来系であることはまちがいありません。企業は早く取り入れるほど世界に分散する労働力に関わる競争で大きくリードするしょう。労働力の生産性と満足度を高め、より大きく多様な人材の中から採用することができます。

Ominipresentが行った経営者アンケートによると、85%の会社が2021年にリモートあるいは海外社員を雇用する予定だと答えている。

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カテゴリー:HRテック
タグ:Omnipresentリモートワーカー資金調達

画像クレジット:Omnipresent / AP

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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