バーチャルイベントとハイブリッドイベントをサポートするスタートアップInEvent(インイベント)がシードラウンドでStorm Venturesから200万ドル(約2億1000万円)を調達したと発表した。
オンラインイベントプラットフォームのHopin(ホピン)が2020年秋に調達した1億2500万ドル(約131億1000万円)に比べるとわずかなものだ。実際、TechCrunchの最近のEquityエピソードによると、Hopinは現スタートアップ時代において最も早い成長を遂げる企業となるかもしれない。
InEventのCEOであるPedro Góes(ペドロ・ゴーイス)氏は、確立され資金も豊富なプラットフォームの世界でも、自身のチームはB2Bイベントにフォーカスすることでチャンスを見出せると筆者に語った。
「B2Bでリーダーになることを狙っている当社にとってこの業界にはまだ参入する余地があります」とゴーイス氏は話した。「B2Cマーケットで他プラットフォームと競合するつもりはありません」。
別の言い方をすれば、InEventは大規模なコンシューマーイベントの真似にフォーカスしておらず、事業者がクライアントとパートナーを結びつけることができるバーチャルイベントを開催するのをサポートすることに注力している。これはゴーイス氏と共同創業者のMauricio Giordano(マウリシオ・ジョルダーノ)氏、Vinicius Neris(ビニシウス・ネリス)氏が以前デジタル広告代理店を経営していたときに直面した需要であり、イベントを手伝ってほしいとよく頼まれた、とゴーイス氏は話した。
「イベントに関して我々は豊富な経験を持っていたため、業界がどこで行き詰まり、どう修復すればいいのかわかっていました」。
B2Bイベントに対する2つの大きな需要はカスタマイゼーションとサポートであり、InEventはゴーイス氏がいうところの「本当に美しい」プロダクトを構築した。主催者のブランドでカスタマイズでき、24時間サポートも提供する。
プラットフォームは参加者がすべてのプログラミング、ビデオプレイヤー、登録システム、カンファレンスモバイルアプリ作成能力などをブラウズできるバーチャルロビーだ。目指すところは、主催者がZoomのようなビデオプラットフォームからSalesforce、Marketo、HubSpotといったCRMまで他のツールを使いながらもInEventからすべてを動かせるようにする「真にフレキシブル」なものだ。
InEventの創業者たちはブラジル出身だが、同社はアトランタに本社を置き、13カ国に従業員を抱える。DowDupont、Coca-Cola、Santanderなど500超の顧客のグローバルイベントに使用されたと話す。
調達した資金ではInEventはチームを増強できるとゴエス氏は筆者に語った(同氏はチームの多様性を誇りに思っている。管理職の50%が女性で、そして管理職の半分がラテンアメリカとつながりがある)。同社はまた、ビデオプレイヤーを改良したりマーケティングオートメーションを加えたりと、引き続きプロダクトを開発するつもりだ。
そしてパンデミックが収まって大型の会場での会議が再び可能になっても、InEventが提供できるものに対する需要はたっぷりとあるとゴーイス氏は推測する。
「当社はウェブサイト、モバイルアプリそれぞれで異なるクライアントを抱えています。しかしまた直接顔を合わせてつながるためのハードウェアも持っています」と同氏は述べた。結局、CESのような大規模なカンファレンスでは、他の出席者と顔を合わせるために2マイル(約3.2km)も移動するより、モバイルアプリを通じて話す方が便利かもしれない。「我々にとって、バーチャルのため、そして直接顔を合わせるために構築しているテクノロジーは同じものです」。
カテゴリー:ネットサービス
タグ:InEvent、資金調達、バーチャルイベント
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(文:Anthony Ha、翻訳:Nariko Mizoguchi)