人気だった「Sunrise」の流れを汲むデザイン性の高いMac用カレンダーアプリ「Cron」

Cron(クロン)はMac用の新しいカレンダーアプリで、この分野に革新をもたらそうとしている。このスタートアップは、インスピレーションの源としてSunrise(サンライズ)に直接言及している(Sunriseはかつて人気のあったカレンダープロダクトで、Microsoftに買収された)。

Cronは2020年のY Combinatorの冬のセッションに参加し、2020年3月に350万ドル(約4億円)のシード資金を調達した。Initialized CapitalのGarry Tan(ガリー・タン)氏がこのラウンドをリードし、さまざまなエンジェル投資家も参加した。その中には、Elad Gil(エラッド・ギル)氏、Figmaの創業者Dylan Field(ディラン・フィールド)氏、LinkedInの元CEO、Jeff Weiner(ジェフ・ウェイナー)氏、Sunriseの共同創業者Jeremy Le Van(ジェレミー・ル・バン)氏などが含まれる。

Cronのウェブサイトを見ると、特集ページもダウンロードリンクもない。「我々はまだ会社やプロダクトを発表していません。セミステルス状態です」とCronの創業者、Raphael Schaad(ラファエル・シャード)氏は話した。

筆者はまだこのアプリを使っていないが、シャード氏が通話中に自分の画面を見せてくれ、アプリを自分の目で見ることができた。このアプリは、まだプライムタイムの準備はできていないが、いくつかの気の利いた機能を備えた、デザイン性の高いカレンダーアプリに仕上がっている。

重要なのは、他のカレンダーアプリとの差別化を図るための追加機能を実現するための強力な基盤を備えていることだ。

シャード氏は次のように語った。「私は、自分自身とのミーティングを予定するようになりました。カレンダーの上にレイヤーを作るべきだと考えていました」。しかしその前に、複数のタイムゾーン、他の人とのミーティング、通知などを処理する適切なカレンダーアプリがなければ、カレンダーの上にレイヤーを構築することはできないと気づいた。

画像クレジット:Cron

Cronのメインウィンドウは、中央に週表示、隅に小さな月表示、左にアクティブなカレンダーのリストがあるカレンダーアプリだ。Apple(アップル)のカレンダーを使ったことがある人なら、違和感なく使えるだろう。

Cronでは、メインウィンドウの右側にもカラムが用意されている。イベントをクリックすると、そのカラムにイベントの詳細が表示される。そこから、日時の変更、参加者の追加、会議リンクの追加などができる。

イベントの長さを変更したり、別の日に移動させたりすると、週表示がリアルタイムで更新されるので、Enterキーを押す前にその変更状態を確認することができる。

イベントを選択していない場合は、次のイベントが表示され、そのイベントにビデオ会議のURLが添付されている場合は、会議に参加するためのボタンが表示される。Cronは、Google Meet、Zoom、Microsoft Teams、Whereby、BlueJeans、Around、Skype、Google Duoに対応している。Fantasticalのユーザーであれば、すでに毎日のようにこの機能を使っているはずだ。

Cronでは、コマンドメニューを使ってすばやくイベントを作成することができる。キーボードのショートカットを押すと、自然言語でイベントのスケジューリングを開始できる。また、このメニューからイベントや人を検索することも可能だ。

筆者が特に興味を持った機能がいくつかある。まず、電子メールやWhatsAppでの会話中で、簡単に予定を共有することができるだ。

カレンダーのスケジュール機能では、多くの場合、空き時間をまとめたリンクを生成する。これでは、リンクをクリックしないと誰かの空き時間をすぐに確認することができないため、うまく機能しない。

Cronでは、キーボードのショートカットを押すと「空き時間を共有」という別のモードになる。その後、カレンダーの時間ブロックを直接選択することができる。テキストブロックが生成されるので、これをコピーしてGmailやメッセージなどに貼り付ければ、誰かと会話するときに便利だ。

それは以下のような感じだ。

以下の時間帯(いずれも中央ヨーロッパ時間)のうち、30分ならどうでしょうか?

・11月8日(月)午前11時~午後12時30分、または午後1時30分~4時
・11月9日(火)午前8時30分~10時、または午前11時~午後12時

また、Cronは、同僚がいつ空いているかをCronから直接見ることができるので、チームでの作業がしやすくなる。サイドバーでは、一緒に仕事をしている人を追加することができる。その後は、他のカレンダーと同じように使える。

メンバーのカレンダーを表示したり、隠したりすることで、その人の空いている時間を確認することができる。また、相手の名前をクリックすると、自分のカレンダーに相手の名前をドラッグ&ドロップして、相手とのイベントを作成することができる。

シャード氏は、自分のスタートアップに大きなビジョンを持っている。「インターネットのタイムレイヤーを構築したいのです」と同氏は話す。現在、Cronは一部のユーザーに早期アクセスで提供されており、アプリはGoogleアカウントのみに対応している。しかし、MicrosoftとiCloudのアカウントに対応して、すぐに誰でも利用できるようになるはずだ。

まだ初期段階だが、Cronがどのように進化していくのか、アップデートを追いかけていくのもおもしろそうだ。Appleプラットフォーム用の洗練されたネイティブアプリであるFantasticalを好む人もいるだろう。しかし、主張のある代替案があるのは良いことだ。

画像クレジット:Cron

画像クレジット:Cron

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(文:Romain Dillet、翻訳:Nariko Mizoguchi

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TechCrunch Japan

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