今後100年愛されるブランドを目指す、クイックサービスレストラン「Salted」

ロサンゼルスでデジタルネイティブなクイックサービスレストラン(QSR)のブランドを展開するSaltedが、シリーズAで1600万ドル(約18億2000万円)を獲得し、全国展開を続けていくことになった。

同社は7年前にCEOのJeff Appelbaum(ジェフ・アペルバウム)氏が創業し、約3年前には、健康的なQSRブランドを提供して総年商3250億ドル(約37兆313億円)のフードデリバリー業界の仲間入りをすることになった。アペルバウム氏がTechCrunchに語ったところによると「デジタル時代のYum! Brands(ヤム・ブランズ)」になりたいという。

Saltedはこれまでに、moonbowls、Califlower Pizza、lulubowlsなど6つのブランドを作った。それらは中華のテイクアウトやピザ、サラダなどのブランドだ。

「私たちの技術とSalted Analyticsプロダクトにより、希望どおりの成長率を達成しています。良質な顧客体験も維持されています。自分たちのことをゴーストキッチンとは呼びたくはありません。今後100年間、栄える新興ブランドの創造者です。優れた価値はドミノ・ピザやPanda Expressなどと同様にブランド自体にあり、彼らはブランドを多くの人が愛するスケールにまで育てました」とアペルバウム氏は語る。

このシリーズAはCreadevがリードし、Proof VenturesとB. Riley Financialが参加した。その前には5月に、400万ドル(約4億6000万円)のシードラウンドを調達した。そのときアペルバウム氏は資金を成長資金として使い、今度の資金でもその戦略を継続して「次のチポトレ」を目指すという。

今社員はキッチンのスタッフを含めて200名おり、最近19番目の場所をオープンした。同社がフードを提供している州は、カリフォルニアやイリノイ、オハイオなど計7つの州となる。1つの場所が4つから6つのブランドを提供している。アペルバウム氏の予想では、2022年には50カ所を超えるだろう。

これらの立地は全体としては黒字であり、年商は100万ドル(約1億1000万円)から250万ドル(約2億8000万円)の間だという。

Creadevの投資ディレクターであるAdrien Lejal(エイドリアン・レハル)氏によると、Saltedに惹かれた理由は「より健康的な食品の選択肢に近道をせず、そしてミッションに忠実であることだ。そのことがチームの価値になっている」、という。

彼は同社をおよそ18カ月追ってみて、Aラウンドの調達を始めたとき乗ることに決めた。QSRはCreadev通常の投資分野ではなかったが、食品チェーンには投資しており、また「今後の成長性が大きい」企業にも投資している。Saltedはその興味深い例だ、とレハル氏はいう。

さらにレハル氏は「現在の同社は2018年に創られたものだが、すでに7つの州で営業しており、スケーラビリティと実行能力とクオリティとスピードを備えている。私たちはもっぱら人に投資しますが、ジェフのリーダーシップと経営スタイルは、短期間でマイルストーンに達したやり方を見てもすばらしいと思います」という。

画像クレジット:Salted

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(文:Christine Hall、翻訳:Hiroshi Iwatani)

投稿者:

TechCrunch Japan

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