任天堂が、ゲームイベント「E3(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ)」の開催に合わせて配信した「Nintendo Direct | E3 2021(ニンテンドーダイレクト E3 2021)」では、期待されていた「Switch」の新型ハードウェアは登場しなかったが、十数本の新作ゲームとともに、待望の「ゼルダの伝説」続編の発売時期が発表された。さらに、ゼルダの誕生35周年を記念して、シリーズ初期の3作品を収録した「ゲーム&ウォッチ」が発売される。
また「スーパーモンキーボール」「マリオパーティ」「メイド イン ワリオ」「ファミコンウォーズ」(海外のみ)などのシリーズ作品のリマスターやリメイク版が披露された他「マリオ+ラビッツ」や「真・女神転生」の新作も公開された。そして「Marvel’s Guardians of the Galaxy:Cloud Version(マーベル ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー)」のような新作ゲームのSwitch版が発売されることも発表または予告されている。
最も驚かされたのは、19年ぶりとなる(実際にはその半分の期間、開発が行われたり行われなかったりしていたが)横スクロール型の2D「メトロイド」の新作が含まれていたことだ。ファミリーコンピュータ(ファミコン)ディスクシステム用ゲームとして始まったシリーズの5作目に当たるこの「メトロイド・ドレッド」は2021年10月8日に発売が予定されている。任天堂が開拓して他社が洗練させていったこのジャンルで、同社がどれほどの物を見せてくれるか楽しみだ。
誰もがゼルダのニュースを期待していたが、任天堂は……ほんの少しだけ我々を失望させた。アナウンサーが指摘したように、ファミコンディスクシステム用ソフトとして初代が発売されてから35周年ということで、何か特別なものを発表するには絶好のタイミングだったばずだが「キャンペーンやその他のNintendo Switch用ゲームの計画はありません」とのこと。
代わりに任天堂は、2020年発売された「マリオ」シリーズと同じスタイルの魅力的なゲーム&ウォッチを発表した。「ゲーム&ウオッチ スーパーマリオブラザーズ」には褒めたくなる点がたくさんあったので、新しい「ゲーム&ウオッチ ゼルダの伝説」も楽しめるに違いない。ゲームを一時停止しておき後で再開することができる(しかし巻き戻しやセーブはできない)ため「ゼルダ」シリーズの初期の3作品を楽しく本格的にプレイすることができるはずだ。収録されているタイトルは、ファミコン版「ゼルダの伝説」と「リンクの冒険」、ゲームボーイ版「ゼルダの伝説 夢をみる島」(最近Switch向けにリメイクされた)、そしてゲーム&ウォッチ「バーミン」のリンクバージョンの4種類。11月12日に発売され、価格は税込5480円。
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最後に紹介されたのは、デビューから数年経った今でも、Switchの傑作ゲームの1つとして輝きを放つ「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」の続編の最新映像だった。2022年発売予定と発表されたこの続編には、多くの期待が寄せられている。
最初に公開されたトレーラーは映画のようなものだったが、今回の最新映像ではゲームの舞台やプレイ画面が紹介されている。この舞台には、空飛ぶ要塞や空中に浮かぶ城のように、これまでにないレベルの垂直方向の広がりが含まれており、確かに印象的だが、任天堂がSwitchのハードウェアで、どれだけのことをやれるのかという疑問も浮かぶ。「ブレス オブ ザ ワイルド」のデビュー当時には、Switchの性能を限界まで引き出していたものの、それでもライバルのMicrosoft(マイクロソフト)やSony(ソニー)には及ばなかった。しかもこの両社は最近、ハードウェアを世代交代させている。
これまで何度もそうしてきたように、任天堂はまだ明らかにされていない仕かけをこっそり用意しているのではないかと期待する人もいる。Switchは突然発表されたし、これまでのハードウェアのアップデートも、ほとんどあるいはまったく予告なしに、恣意的とも思えるタイミングで行われてきた。期待されているのは、物理的な寸法は同じでも、中身が大幅に改良され、より大きく、より高品質なディスプレイを採用したSwitchのアップデート版が登場することだ。「3DS」シリーズのような完全な後方互換性も必須だろう。だが、任天堂は常に独自のやり方を貫いてきたし、ファンもそれを望んでいることは間違いない。
カテゴリー:ゲーム / eSports
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画像クレジット:任天堂
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(文:Devin Coldewey、翻訳:Hirokazu Kusakabe)