企業がデータや情報開示についてスマートになる無料ツール「PrivacyGrader」

企業のプライバシーの問題が複雑で変化が著しいときは、PrivacyGraderと呼ばれるツールが事態の正常化を助けてくれるだろう。

Tom Chavez(トム・チャベス)氏とVivek Vaidya(ヴィヴェーク・ヴァイディヤ)氏が、データのコンプライアンスとセキュリティを扱うスタートアップであるKetchを作っていた際、このツールはその創業の一環として開発された。両氏はスタートアップ育成スタジオのsuper{set}(未訳記事)を作り、Ketchはそのポートフォリオの一部だ。

「実をいうと、この問題はずっと前から考えていました。10年前と違い、いまではこの問題が企業の生死を握るカギとなっています」とチャベス氏は語る。

PrivacyGraderを使うためには、分析したいウェブサイトに結びついた実際に使用されているメールアドレスが必要だ。そのためライバルの成績を見ることはできない。

ユーザーのリクエストとメールアドレスが検証され、OKであれば24時間以内に分析結果を得ることができる。50あまりの要素を採点した結果で構成されるサイトのスコアには、ユーザーを追跡するトラッカーや個人データの保存場所、GDPRやCCPAといった規制へのコンプライアンスなどが含まれている。

たとえばチャベス氏とヴァイディヤ氏は、TechCrunchの分析をやってくれたが、そのスコアは全体で56%だった。両氏はそれを「最初に想定したとおりだ」という。その報告書はユーザーのプライバシー体験を国別に概説し、改良すべき点を指摘している。

チャベス氏は、これで企業のプライバシーに関する話が終わるわけではない、と強調する。むしろ、プロダクトや法務のチームに役に立つ、高いレベルの視点と関心を持つべき対象がさらにある。

「だからPrivacyGraderのスコアはレントゲンのようなもので、MRI画像ではない。問題を示唆しているだけで、結論はない。重要な側面を照らしているだけです」とチャベス氏はいう。

チャベス氏とヴァイディヤ氏は、PrivacyGraderを使っている企業がKetchの有料プロダクトのユーザーになって欲しいのかもしれないが、でもヴァイディヤ氏によると、今後も無料サービスは改良を継続するし、メインのプロダクトの1つであって、決しておまけのようなサービスではない、という。

すでにPatreonやThe Home Depot、Chubbiesなどの企業がPrivacyGraderを使っている。たとえばPatreonの法律顧問代理であるPriya Sanger(プリヤ・サンガー)氏は、このサービスが「マーケティングと営業をより有効化するために必要な、データガバナンスの改良点を指摘してくれた」と述べている。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:PrivacyGraderプライバシー

画像クレジット:Ketch

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

投稿者:

TechCrunch Japan

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