AIを利用する新人採用ソフトウェアは、今激しい王座争いが繰り広げられている。WorkeyとMyaは数週間前に共に資金調達をしたが、そのころはほかにも、成長資金の名目で資金を求めるところが多かった。その中には、今年で6歳になるEnteloもいる。同社は今日、U.S. Venture Partnersがリードし、Battery VenturesとShasta VenturesおよびCorrelation Venturesが参加するシリーズCのラウンドで2000万ドルの資金を調達した、と発表した。
Enteloは、インターネットを自動的にクロール(crawl, 這いまわる)して、採用候補者となる者のプロフィールを生成する。それから同社は、候補者と、人材を求めている企業顧客をマッチングする。LinkedInと違ってEnteloは現在、個人に自分のアカウントを作らせない。むしろ、すべての処理はバックグラウンドで行われ、例外的にプロフィールの削除リクエストだけは各人がいつでも行える。
EnteloのCEO Jon Bischkeによると、同社が今いちばん重視しているのは、そのようにバックグラウンドで行われるマッチングプロセスを改良することだ。そのためにはGitHubのようなソースから非定型のデータを集め、また機械学習の能力をアップして、企業が優秀な候補者を迅速に見つけられるようにしなければならない。
Enteloは、若いAIファーストのスタートアップと、LinkedInに代表されるレガシーな企業の両方がコンペティターだ。今のところ企業顧客は、最先端の採用促進管理技術なら何でもトライする気でいるが、それも長くは続かないだろう。
でもBischkeは、市場が鎮静したらEnteloに分がある、と信じている。彼によると、AIファーストのHRスタートアップも、適切なデータ(〜データ能力)がなくて行き詰まるところが多いはず、という。一方LinkedInは、あまりぱっとしない買収をしながらイノベーションを維持するためには、前途の作業課題が多い。
Enteloの契約顧客は今600社ほどだ。その中にはFacebookやGE, Northrop Grumman, Targetなどもいる。今後は、データサイエンティストと営業の増員を図りたい、という。