会員制捜索ヘリサービス「ココヘリ」を運営するAUTHENTIC JAPANが総額2億2000万円の資金調達実施

総額2億2000万円の資金調達を実施

総額2億2000万円の資金調達を実施

会員制捜索ヘリサービス「ココヘリ」を運営するAUTHENTIC JAPANは3月5日、第三者割当増資による1億5000万円の資金調達を行ったと発表した。引受先はUNICORNファンド投資事業有限責任組合と西日本新聞社、NCBベンチャー投資事業有限責任組合の3者で、日本政策金融公庫による7000万円の借入を合わせ、今回の調達総額は2億2000万円となった。

ココヘリは、山で遭難などが発生したとき、発信機型会員証と全国エリアの捜索ネットワークで会員の居場所を正確に把握し、位置情報を救助機関に引き継ぐ会員制捜索ヘリサービスだ。捜索は3回のフライトまで無料で、会員数は3万人を超えている。スタンダードプランは初年度の年会費が3650円で、以後5000円となる。プランにはスマホでの捜索機能や個人賠償責任制度、アウトドア用品保障が付いている。

ココヘリサービスで使用する発信機(会員証)は同社が開発し、専用アンテナを使えば最長16キロメートル先の遭難者の電波を捉える。山間部でもピンポイント、短時間で発見できる上、積雪時でも探し出すことができるという。全国34都道府県の警察、消防が導入している。

また、ココヘリによるこれまでの捜索案件28件中24件を解決した。未解決となった4件のうち1つは原因が不明だったが、1つは発信機の不携帯、2つは電源の入れ忘れと、サービスは高い捜索実績を持つ。

山岳遭難の捜索現場で実績を築いてきた同社は2020年11月に、捜索エリアを山から街に拡大し、年々増加する自然災害への対策として、災害特化捜索サービス「ココヘリタウン」をリリースした。今回の資金調達で、とくに自然災害の多い九州エリアでココヘリタウンのサービス展開を促進していく考えだ。

ココヘリタウンは、ココヘリ発信機(会員証)などを所有している人が行方不明になった場合や、救助を待っているときなど、上空から発信機の電波を捉える捜索ヘリコプターを有料でチャーターすることできる。自然災害に限らず、外出先での失踪や迷子、徘徊などでも出動するという。ココヘリと同様に、発信機による位置特定を行った後、救助機関に情報を引き継ぐサービスとなっている。

ココヘリタウンによるヘリチャーター料金の目安は1時間あたり20万円からとなる。価格は民間のヘリの場合で、警察や消防がヘリを動かす場合は費用がかからないこともある。

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TechCrunch Japan

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