公開データからエンジニアのスキルを可視化するLAPRASがフリーランス・副業マッチングの新サービス

オープンデータを用いてエンジニアのプロフィールを自動生成する「LAPRAS」や企業向けのAIヘッドハンティングサービス「LAPRAS SCOUT」を展開するLAPRAS(旧scouty)は10月24日、フリーランスや副業エンジニアと企業をマッチングする新サービス「LAPRAS Freelance」のベータ版を公開した。

LAPRAS FreelanceはLAPRASで蓄積された人材データベースを活用して、フリーランスや副業スタイルで働きたいエンジニアと企業をつなぐサービスだ。

LAPRASは以前から紹介している通りGitHubやSNS、個人ブログなどインターネット上に公開されているエンジニアのオープンデータを収集し、スキルを独自のスコアで可視化するとともにユーザーのプロフィールを自動で生成するというもの。4月より各ユーザーが自身のページを閲覧できるようになったほか、まだ自分のページが存在しない場合にはログインすることで作成できる仕様になった。

LAPRASで生成されるプロフィールページ。独自のLAPRASスコアが算出されるほか、個人のアクティビティのログ(参加したイベントなど)も自動でまとめられる。このページを名刺代わりにボタン1つで共有できる機能も7月に実装された

現在は約143万人のデータが自動で収集されていて、そのうち約5000人が自らデータベースにログイン(オプトイン)している状態。7月からは正社員、副業、フリーランス、インターンシップの中から興味がある雇用形態を選択できる機能が加わり、54%が副業、34%がフリーランス(重複あり)を希望しているという。

LAPRAS Freelanceでは担当者が企業側の要望を聞いた上で、LAPRASに自らログインしていて、なおかつ副業やフリーランスに興味を示しているエンジニアの中から要件に合った人材を提案。企業とのマッチングを図る。

特徴の1つは「企業は求人票の作成、ユーザーは履歴書や経歴書の作成」の必要がないこと。そのためユーザーは登録したその日から紹介を受けるチャンスを得られる。そもそもLAPRASではscouty時代から企業の採用要件にマッチした人材をレコメンドするエンジンを磨いてきているため、今回のサービスでもその技術を活用していく形だ。

企業の利用料金は初期費用無料の完全成果報酬型。1名の採用につき一律で30万円の成果報酬が発生するが、設立登記から3年未満のスタートアップに関しては15万円で利用ができる。またエンジニアに対して不当に低い金額での業務発注を防ぐために案件の最低時間単価は5000円にしているそう。こちらも上述した条件に当てはまるスタートアップの場合は最低3500円から提案が可能だという。

エンジニアのスキルをスコア化した上で、それを副業やフリーランスのマッチングに活用するという観点では6月に紹介した「Findy」の取り組みとも近しい。ただ両社ではスキルを算出するためのソースが異なるほか(FindyではGitHubを解析してスコアを出す)、求職者側との面談の有無や最低単価の仕組みなど、サービスの設計面でも違いがありそうだ。

「正社員採用が主であるLAPRAS SCOUTを運営する中で、フリーランスや副業で働くことを希望しているエンジニアが想定よりも多いことに気づきました。まだ正社員採用をメインとする企業が多いものの、働く側の組織にとらわれない働き方のニーズは増え、業務委託やフリーランス人材を活用する企業も急速に増えてきたように思えます。そういった背景を受け、LAPRAS SCOUTとは切り分けた別のサービスとしてLAPRAS Freelanceをローンチしました」(LAPRAS代表取締役の島田寛基氏)

前々から島田氏が話していたように、今後はエンジニアに限らず人事、マーケティング、コーポレート、デザイナーなど対象となる職種を拡大していく構想。「誰でもアウトプットさえ出していけば副業の誘いのような新しい機会に出会うことができる環境を作っていきたい」という。

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TechCrunch Japan

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