Amazonはインドでこの2年間にEchoスピーカーの10種を超える機種を発売してきたが、米国時間12月4日の発表では、今度はこの国で最も要望の多かった機能を実現した機種を新発売する。その機能とは、ポータビリティと携帯性だ。
本日発表された新機種のEcho Input Portable Smart Speaker Editionは電池を内蔵する。その4800mAhの内蔵バッテリーは、音楽の再生なら最大10時間、待機モードなら11時間を持ちこたえる。
Alexaデバイス担当副社長であるMiriam Daniel(ミリアム・ダニエル)氏は「ポータビリティはインドでリクエストが最も多い機能だった。自分の家の中でも、AIアシスタントAlexaを部屋から部屋へと持ち運びたいのだ。そこで今回、そんな人たちのための製品を設計した」と語る。
同社によると、Echo Input Portable Smart Speaker Editionという超長い名前のデバイスは、ハードウェアのアーキテクチャはEcho Inputと同じとのこと。それは、昨年発売されたスピーカーのないEchoだ。
そのバッテリーで動くEchoはインド専用に設計された。お値段は5999インドルピー(約9100円)だ。今は新発売記念で4999インドルピー(約7600円)で発送は12月18日からになる。
バッテリーパックを内蔵していること以外の機能は変わらない。およそ30000種のAlexaスキルにアクセスできることも従来の室内用と同じ。Alexaの音声アシスタントをサポートすることも同じ。違うのは4つのLEDでバッテリーの充電状態が分かることだ。
Echoスピーカーがインドで何台売れたかをAmazonは公表していないが、インドが重要な市場であることは表明している。9月に行われたカンファレンスでAlexaのAIを担当している副社長で上級サイエンティストのRohit Prasad(ロヒト・プラサード)氏が、「インドにおけるAlexaの採用は驚異的」ととコメントした。
インドに50億ドルあまりを投資しているAmazonは、他の多くの国際企業と同様、その13億人の人口が世界最大の市場になることに賭けている。そして市場を勝ち取るためには製品とサービスのローカライゼーションが欠かせない。9月には、Alexaのヒンズー語サポートが発表され、訴求対象を一気に拡大した。Amazonの役員によると、しかしこのバッテリーバージョンのスピーカーは他の市場でも売りたいそうだ。
[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)