またまた、SoftBankからの投資のお話。今回、この日本の大手通信企業は、700万ドルをAltaeros Energiesに投じた。同社はMassachusetts Institute of Technology(MIT)の学内起業で、空中浮揚型の風力発電機を作っている。
Altaerosへの投資は、SoftBankの投資の中では小さい方だ。最近の例ではGrabTaxiやSnapdeal、Olaなどに数百万ドルを投資しているが、今回は同社の投資ポートフォリオの中身がきわめて多様であることを示す点で興味深い。しかも今回の投資は、再生可能エネルギー源の可利用性が増えすぎてクリーンテック企業への投資がやや冷え込んでいた時期に行われている。
しかしSoftBankは、日本でもこれまで、クリーンエネルギービジネスの育成投資に熱心だった。とりわけ2011年の福島の惨事により、日本では、核エネルギーに代わる代替的エネルギー源への関心が盛り上がっているのだ。
たとえば今年の初めに同社は、同社のクリーンエネルギー部門が、ソーラーや風力などの再生可能エネルギー源の小売流通を開始する、と発表した。
声明の中でSoftBankの会長でCEOのMasayoshi Sonは、Altaerosの技術は新たな垂直市場におけるSoftBankの投資家としての今後の立場を、より有利かつ強力にする、と述べている。
Sonは曰く、“Altaerosの空中浮揚型風力発電機は、離島や日本とアジア太平洋地区の各地域のための、新しい将来性のある再生可能エネルギーのソリューションだ。またこのBAT(Buoyant Airborne Turbine)と呼ばれる技術には、通信や観測の技術と組み合わせた新しいビジネスを作り出す可能性があると思われる”。
AltaerosのBuoyant Airborne Turbine(BAT, 浮揚型空送タービン)と名付けられた風力発電機は、タワー型風力発電機よりも高い、最大高度2000メートルの空中に浮揚する。地上工事が必要ないBATは、タワーを建設できないところでも利用できる。Altaerosの主張によると、BATは僻地等における電力のコストを大幅に下げ、しかも遠隔地への機器装置の搬入も容易であり、代替アンテナとして通信サービスを提供することもできる。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))