地表観測スタートアップのCapella Spaceは2020年に7基の衛星群を打ち上げへ

Capella Space(カペラ・スペース)は、2020年の商用運用に向けて準備を整えている。合成開口レーダー(SAR)ベースのイメージング機能を提供する7機の衛星の打ち上げによって、クライアントに対して非常に高解像度の地表の画像を提供する。他の小型衛星ベースのソリューションによって現在市場で利用可能なものと比べると、非常に応答速度が速く、より低消費電力で、ずっと高品質のものとなる。

Capellaによれば、DCVCとSpark Capitalの支援を受け、来年に7機の衛星を打ち上げて稼働させるために必要な資金はすべて確保済みだという。またこのスタートアップは、米国空軍を含むさまざまな米国政府系のクライアントとの契約を締結している。同社の技術は、防衛関係の用途に適している。というのも、競合他社と比べて高解像度のデータを高品質にキャプチャできるだけでなく、より長時間に渡って撮影できるからだ。1周の軌道周回で最長10分間のアクティブな画像キャプチャを実現している。同社によれば最も近い競合に比べて5倍程度の長さになるという。それも低消費電力のおかげだ。

政府系のクライアントに加えて、Capellaは、Inmarsat、Addvalue、AWSなど、データ配信および地上中継のキープレーヤーともパートナーシップを結んでいる。こうした企業の協力によって提供される機能により、Capellaは実質的にリアルタイムの衛星タスクを提供できる。つまり、クライアントが撮影機能を特定の場所に向けるようにリクエストすると、ただちに「事実上遅延なしで」実現できるのだ。それは、簡便な観測機能を提供する業界の中にあって、ユニークな点だという。確かに、とてつもない優位性を発揮するはずだ。同社によれば、平均して30分以内に、衛星から画像を取得して提供できるようになるという。これも、業界の平均をはるかに下回っている。

Capellaは、この1年間で8つの顧客を確保した。それらは防衛だけでなく、保険、災害救助、石油およびガスのエネルギー関係、都市開発、海運業など、さまざまな分野に広がっている。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)