グルメ情報の実名投稿メディア「Retty」を運営するRettyは5月16日、ヤフー子会社のYJキャピタルによる資本参加と、ヤフーとの戦略的パートナーシップを構築すると発表した。
Rettyは2011年6月にサービスを開始した、実名でのグルメ情報投稿サービス。20代から40代の男女を中心に利用者を抱え、2017年5月には月間利用者数が3000万人を突破した。2016年7月にはWiLなどから11億円の資金調達を実施している。
今回の資本参加によるシナジー創出を実現するため、Rettyとヤフーはグルメ情報サービス領域での戦略的提携に合意。ユーザーのニーズに合った飲食店の紹介、飲食店への送客をさらに強化するため、両社で飲食店向けのオンライン予約・集客サービスの開発を検討していくという。
ヤフーでは現在、地域情報サービス「Yahoo!ロコ」での飲食店情報提供、「Yahoo!ダイニング」での飲食店予約受付などのサービスを展開している。また2012年8月に、カカクコムが運営する食べログと、ヤフーからの送客に応じて広告収入を得るという形で連携している。
Retty代表取締役の武田和也氏は、今回の資本参加・連携について「日本最大級のポータルサイトであるヤフーからのRettyへのアクセスは非常に多く、ヤフーユーザーに向けてより充実したグルメサービスを展開していくことは、Rettyユーザーへのサービス拡充にも繋がると判断した」とコメント。
「飲食店向けのオンライン予約・集客サービスの開発については、両社のアセットや強みを最も発揮できる領域であり、かつインターネットにおけるユーザーの強いニーズである『お店が見つかり予約できる世界』を実現するために最良の取り組み」として、この領域からのパートナーシップ構築となった経緯を説明している。
また武田氏は「その他の具体的な取り組みについて現時点では未定」としながら、「Rettyの保有する数百万件の口コミデータや1500万枚超の投稿画像、約80万件の飲食店基本情報と、ヤフーが提供する地域情報サービスとの連携強化などを通じて、Rettyのグルメメディアとしてのさらなる成長を目指したい」と述べている。