Boxは、海外での成長に焦点を絞る中、アジアで最大の契約を完了した。日本の大手ITサービスプロバイダー、Fujitsuは今日(米国時間6/7)、クラウドストレージ会社のBoxと戦略的提携を行い、同社の企業向けソフトウェアにBoxを統合することを発表した。
Fujitsuはまず、全世界16万人の従業員が使うコミュニケーションツールで送受信されるファイルの保存と管理にBoxを使用する。同社は、Boxのサービスを社内利用することによって、2017年3月までにリリースしアジア全体での販売を計画している、顧客関係および企業コンテンツ管理ソリューションをはじめとする、同社の新しい企業向けソフトウェアの開発に役立てると言っている。
Fujitsuは同社の新しいクラウドプラットフォーム、MetaArcにも来年Boxを統合する。MetaArcはサードパーティーサービス(Boxのストレージのような)の他、インフラストラクチャーとホスティングサービスも備えている。Boxにアップロードされた顧客データは、日本のFujitsuデータセンターに保存される。これは、自社データを海外に保存したくない企業にBoxをアピールするのを後押しすると共に、同社のBox Zonesと呼ばれるクラウドデータセンターをアイルランド、ドイツ、シンガポール、および日本に提供する新しい計画とも一致する。
Boxのファウンダー・CEO、Aaron Levieは、ヨーロッパとアジアでの拡大は同社の優先課題であると言っている。Boxは2015年1月に上場したが、好調な収益にもかかわらず、それ以来IPO価格以下で取り引きされている。
Boxは他にも海外への拡大を目指して提携を結んでおり、IBMとの契約では、BoxがIBMの16ヵ国にわたるクラウドデータセンターにデータを保存できるようになった。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)