中国のスタートアップ、Pony.aiが自動運転車ビジネスに参入したのは比較的新しいが、2億6700万ドル(約276億円)のベンチャー資金の調達に成功して53億ドル(約5472億円)の会社評価額を達成した。
今回のラウンドはカナダの教員年金基金を運用するTIPがリードした。画期的なテクノロジーを持つ後期スタートアップの成長を助けることを主な目的としている。ラウンドには中国のFidelity China Special Situations PLC、5Y Capital(以前のMorningside Venture Capital)、ClearVue Partners、Eight Roadsもパートナーとして参加している。資金は主として同社の研究開発に使われるという。
Pony.aiは創立以来4年の間に投資家、OEM、一次下請メーカーの支持を得ることに成功した。中国とカリフォルニアに拠点を持つ同社は、2020年初めのトヨタ自動車からの4億ドル(約413億円)を含めて(Pony.aiリリース)総額10億ドル(約1033億円)以上の資金を調達している。Ponyはトヨタ、Hyundai、Boschなどの著名な自動車メーカー、部品メーカーと提携している。
Ponyが開発している「バーチャルドライバー」は自動車というハードウェアに依存せず、乗用車からトラックまでモデルを問わず後付けできる自動運転システムだ。これは自家用車からライドシェアリング、ロジスティックスまで広い利用範囲を狙っている。同社によればすでに2019年に自動車関連メーカーに長距離輸送トラック向けのテクノロジーを提供していたという。しかし一般に最もよく知られているのは自動運転車によるタクシーサービス、いわゆるロボタクシーだろう。
Ponyはカリフォルニア州フリーモントとアーバイン、中国の広州でライドシェアリングと通勤システムのテストを開始している。Ponyによれば2019年にHyundaiの電動車、KonaとViaのロボタクシー、BotRideに同社の自動運転システムが搭載され公道で通勤用タクシー業務をテストした。これは完全な無人運転ではなく安全確保のために運転席には常に人間のドライバーがいた。BotRideのパイロットプログラムは2020年1月に終了した。
この後、Ponyはカリフォルニア州アーバイン地区でPonyPilotというロボタクシーの公開テストを始めている。新型コロナウイルスによるパンデミックに対応してPonyのロボタクシーも通勤などのシャトルサービスから企業向けパッケージサービスに重点を移している。2020年4月にPony.aiは通販プラットフォーム、Yamibuyに協力し、アーバイン地区で宅配業務の戸口配達部分、いわゆるラストワンマイルを実施することを発表した。Pony.aiは「パンデミックによりオンライン通販の需要が急増し、配送能力が逼迫している中、私たちのサービスは宅配能力の拡大を助けます」と述べている。
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カテゴリー:モビリティ
タグ:Pony.ai、資金調達
画像クレジット:Pony.ai
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(翻訳:滑川海彦@Facebook)