手書きの内容も人工知能でデータ化する「Tegaki」の開発元が13億円を調達

%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2017-02-28-19-06-32

申込用紙やアンケート用紙など手書きのものが多いが、それを有効活用するには、まずは手書きの情報をデータ化しなければならない。Cogent Labsは、人工知能による手書きの認識サービス「Tegaki」を開発している。Cogent Labsは本日、シリーズAで総額13億円の第三者割当増資を実施したことを発表した。引受先はSBIインベストメント、トッパン・ フォームズだ。

手書き文字を読み取りと言えば、OCR(光学的文字認識)を思い浮かべる人も多いだろう。Googleドライブでも画像やPDFをアップロードするとOCRで文字データを抽出することができる。けれど、OCRでの日本語の識字率はそう高くないとCogent Labsの担当者は説明する。日本語の漢字やカタカナにはパーツが分かれている文字が多いので、OCRでの読み取りが難しいのだそうだ。Cogent Labsでは、ディープラーニングで精度の高い識字率を実現しているという。TegakiとGoogleの機能を比較したところ、Googleは約7割、Tegakiでは99%の識字率だったそうだ。

%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2017-02-28-19-06-22

Tegakiは4月下旬に正式リリース予定で、APIも用意している。クレジットカードの申込用紙やアンケートなど手書きで情報を取得している企業は多いだろう。Tegakiを利用することにより、企業はデータ入力にかけている時間と人件費を減らせるという。

今回調達した13億円は、 組織体制の強化 、Tegakiのサービス開発、次世代人工知能の研究・開発に充てる。引受先となったトッパン・フォームズは通帳や帳票といったビジネスフォームやDPS(データプリントサービス)、BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)などを提供していて、トッパン・フォームズとのシナジーが発揮できることに期待しているとCogent Labsは話す。

Cogent Labsの目標は「日本発の卓越した人工知能で、人々の生活の質を高めること」であり、今後文字認識サービス以外にも音声や画像認識におけるサービス開発も視野に入れているという。

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。