店舗向けに現場接客DX SaaS「coco」を提供するcoco(ココ)は8月25日、第三者割当増資による約2億4000万円の資金調達を実施したことを発表した。引受先は、Z Venture Capital、マネックスベンチャーズ、三菱UFJキャピタル、basepartners、Headline、みんなのマーケット、East Ventures、個人投資家の有安伸宏氏、笠原健治氏、吉田浩一郎氏、今泉卓也氏、堅田航平氏、田村航弥氏、従業員含む6名となっている。これにより、累計3億円を超える資金調達が完了した。
cocoは、実店舗の業務を効率化する「接客現場DX」プラットフォーム。具体的には、顧客アンケートのデジタル化や、電話による顧客とのやり取りをテキストチャットに転換するなどで顧客満足度を向上させるとのこと。つまり、顧客の声を丁寧に拾い上げ、店舗に埋もれている接客関連のデータを有効活用して、店舗と接客を改善し、利益の増大につなげるというものだ。
コロナ禍により、店舗に足を運ぶ人がいなくなり、売り場はすべてオンライン化されてしまうという危機感があったと、cocoの代表取締役の高橋俊介氏は話す。しかし、現実には実店舗での買い物を望む人々の気持ちは強く、高橋氏は買い物によって「お店とは、こんなにも楽しくワクワクする場所なのか」と改めて実感したとのこと。
しかし現在、店舗では密を避けるために様々な制約が生じ、対応顧客数を減らさなければならない状況を強いられている。そこで、顧客1人あたりの購買単価やリピート率の向上が重要となり、接客のDXが求められているというわけだ。「人々はリアルで良質な体験を強く必要とし、その良質な体験を提供する場がお店であり、お店があるから、私たちは日々の生活を豊かに、楽しく暮らすことができるのです」と高橋氏は話している。
今回調達した資金で、セールス体制の強化、プロダクトのアップデート、店舗スタッフが「よりリッチで洗練された体験を顧客に対して提供できるようなプラットフォーム作り」を目指すという。