数々の予兆からシステムの問題を予知・防止するInsightFinderが約2.2億円調達

米国ノースカロライナのInsightFinderは、大学での15年の研究成果に基づいてシステムのモニタリングに機械学習を利用し、一般的によくある問題を自動的に見つけて修復する。米国時間12月31日に同社は、200万ドル(約2億1700万円)のシードラウンドを発表した。

ノースカロライナ州ダラム拠点のVCであるIDEA Fund Partnersがラウンドをリードし、Eight Roads VenturesとAcadia Woods Partnersが参加した。創業者であるノースカロライナ州立大学の 教授のHelen Gu(ヘレン・グー)氏は、これまで15年にわたってこの問題を研究し、2015年に同社をローンチした。

グー氏はまた、元Distil Networksの共同創業者でCEOのRami Essaid(ラミ・エッサイド)氏をCOOとして招聘したことを発表した。2019年に自分の会社を売ったエッサイド氏は、彼の新しい会社であるInsightFinderでプロアクティブなアプローチでアプリケーションとインフラストラクチャのモニタリングを行うと発表している。

同氏は「これらの問題には繰り返して何度も起きる性質があり、起きるときにはその兆候がある。われわれは人工知能を利用してそれを予測し、先回りして抑える」と語る。彼によると、それはテクノロジーのプロアクティブな使い方であり、現在のソフトウェアにおいては、問題のほぼ半分が、それらが問題になる以前に防止できるという。

モニタリングといえばSplunkやNew Relic、Datadogなどの名前が思い浮かぶが、しかしエッサイド氏によると、それらのプロダクトは企業のテクノロジースタックの一部分に固執し、それに対しInsightFinderはそのようなソリューションの1枚上の層(レイヤ)として働いて、ノイズにすぎないアラートを減らし、複数のアラートがあるときには問題の根源を突き止め、できるかぎり問題解決を自動化する。

エッサイド氏は「システムが発している大量の信号(兆候、予兆)を見て、それらから実際に起きている問題を判定するやり方は、我々が初めてだろう。アラートを減らして(アラートが出る前に)問題の早期発見を助けるだけでなく、すべてのデータを処理して人工知能により予測と予防を行う。そこまでやるモニタリング企業は、まだほかにないだろう」と語る。

現在の顧客はInsightFinderのソフトウェアをオンプレミスでインストールしているが、2020年にはSaaSバージョンを作って、より多くの顧客が利用できるようにするのが同社の計画だ。

同社は2015年にローンチし、今回の投資の前には米国科学財団の助成金を二度受けている。エッサイド氏によると、同社の製品は現在10社の大企業が利用しているが、まだ本格的な営業やマーケティング活動はやっていない。資金は、その活動に使う予定だ。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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