Twitterが、このところ力を入れているライブビデオの次の一歩として、Periscopeからの360度ライブストリームを導入する。
TwitterやPeriscopeから誰もが360度ライブビデオを見られるが、それを提供できるのは今のところ一部のパートナーだけだ、と同社のブログ記事が言っている。Facebookなどの上では今やライブのストリーミングが大人気だから、出だしは提供者が限られていても、なにしろTwitterがこれを始めること自体は、たいへん有意義だ。
[フロリダの夕日を360度で。]
2017年に自分の新しい未来を見つけなければならないTwitterは、新しいプロダクトのリリースに今努めているところだ。今年はTwitterにとって、厳しい登山のような年だった。どっかの大企業が買収するという話があり、そしてそれはポシャった。そしてその後のTwitterは、新しい成長路線を探り当てることに苦労し、少しずつ少しずつ、新しいプロダクトや機能を加えてきた。
ライブのストリーミングをやるためには、カメラをスマートフォンの底につけてビデオの録画やブロードキャストを開始するようだ(下図)。下の画像はビデオから取ったスクリーンショットだけど、画質が悪くてごめんなさい。
ライブの360度ビデオなら、自分の周りで起きていることをすべて撮らえてブロードキャストできる。今の限られたパートナーたちも、今回の経験をもとに、その新しいユースケースを見つけようと躍起になるだろう。360度ビデオそのものがあまり多くないのも、今の内だけだ。そしてまたこれは、ほかのプラットホームに群がっているかもしれないインフルエンサーたちをTwitterが取り戻す契機にもなる。彼らはTwitterの上でこの新しいツール、というか遊具を使って、新しいオーディエンスの構築に努めるだろう。
360度ライブビデオストリーミングの開始を告げるブログ記事を書いたのは、TwitterでARとVRを担当しているディレクターAlessandro Sabatelliだが、このことから一体、何が占えるだろうか。Twitterは、“この分野におけるいろんな機会の探究を始めたい”、という漠然とした言い方をしているが、具体的にその機会とは何か、いろいろ想像を膨らませてみるのもおもしろい。
幅広いオーディエンスを抱えるプラットホームが、大きな変化を導入しようとしている。成長率はFacebookほどではなくても、ユーザー数は3億を超えている。難しい挑戦であることは確かだが、同社は次々と大きな賭けをやっていく必要がある。Periscopeを買収したのも、そのためだ。それをしなくては、次の新たな成長路線も見つからない。