これはほぼ予期されていたことなので、大きな驚きではない。
コア・ビジネスであるインターネット部門が不振を続ける中、アメリカYahooは「戦略的な選択肢を検討中」だと述べた。これが示唆するところはかなり幅広いが、その中には以前も報じたように、コア・ビジネスそのものを他社に売却する可能性が含まれる。
アメリカYahooは四半期決算の発表資料の中で次のように述べている。
株主価値を最大化するため、Yahoo取締役会は現に確定している経営計画の実行と平行して他の戦略的選択肢を検討するべきだと信じる。われわれ自身が運営する事業からAlibaba株式を分離することは依然として最重点課題であり、企業価値の最大化のためにもっとも直接的に有効な手段だと考える。すでに詳しく検討された通り、各種事業の分離(reverse spin)を進めていくと同時に、Yahooは十分に根拠ある戦略的提案を検討していくことになろう。
要するに、この声明はYahoo本体の事業がうまくいっていないことを自認したかたちだ。アメリカYahooは今日、年間決算を発表した。四半期決算同様、ここでも売上の成長の停滞、メインストリームに入れぬままの数多くのプロダクトなどが目立った。全体として投資家を納得させるにはほど遠い内容となっている。
2012年にMarissa MeyerがCEOに就任した際の目標は会社を再び成長路線に引き戻すという非常に野心的なものだった。Meyerはモバイル・アプリを中心にポートフォリオの整備を進め、Yahooを昔のように人々の生活に不可欠の存在にしようと努力した。
以前TechCrunchが報じた通り、Yahooは2016年には新たなコア・ビジネスの構築に務めると同時に、社員の15%をレイオフし、国外オフィスの多くを閉鎖するとしている。しかしこうした努力にもかかわらず、株価を上昇させる効果は見られなかった。つまりすべては決算の発表前に予想された通りであり、まったく驚きの要素がなかったということだろう。
事実、今日現在のYahooの企業価値の大部分はAlibaba〔とYahoo Japan〕の株式だ。このことがそもそもYahoo取締役会がコングロマリットを解体し、インターネット事業の売却を考えている理由だ。取締役会がこういう方針を検討しているというニュースが報道されただけで、株価は7%も跳ね上がった。長年にわたって株価の下落が続いてきたYahooとしては非常に珍しい事態だった。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+