欧州向けGoogle News Showcaseが有料記事を無料で読める取り組みを開始

Google News Showcaseの読者はまもなく有料記事を支払いなしで読めるようになる。

これはGoogle(グーグル)が米国時間12月2日にNews Showcaseに関して発表した内容(グーグルのブログ)のひとつだ。News ShowcaseはGoogle Newsの新しいフォーマットとして、グーグルがパブリッシャーに費用(当初発表された金額は10億ドル、約1050億円)を支払ってコンテンツのライセンスを受けるプログラムだ。Google News Showcaseはこれまでのところ、ドイツ、ブラジル、アルゼンチン、カナダ、フランス、英国、オーストラリアで提供されている。いくつかのケースで、グーグルがこれまでに法律や独占禁止法の問題に直面した市場だ。

グーグルは「News Showcaseユーザーに有料コンテンツへの限定的なアクセス」を提供するために、参加パブリッシャーに対し費用を支払うとしている。ただしユーザーは直接パブリッシャーに登録をする必要はある。これについてグーグルは、パブリッシャーとユーザーの関係を築くことができると述べている(Facebookも有料コンテンツの提供を実験している。こちらはFacebookアカウントをニュースの購読にリンクしている)。

News Showcaseのメインのフォーマットは基本的にストーリーのパネルで、グーグルはパブリッシャーが重要なストーリーを毎日選んで構成できる新しいパネルを導入すると説明している。こうしたパネルが、そのパブリッシャーをフォローしているユーザーに対して表示される。

画像クレジット:Google

また、グーグルはNews Showcaseを読めるデバイスとチャネルを増やす。News ShowcaseはAndroid版のGoogle Newsでサービスを開始したが、iOSでも利用できるようになった。さらにnews.google.comのウェブサイトとDiscoverにも近々拡大する計画だ。さらに、2020年10月のサービス開始以降、パートナー数が倍増してこのプログラムに参加するパブリッシャーが400近くになったことも発表した。新たに加わったパブリッシャーには、フランスのLe Monde(ル・モンド)やCourrier International(クーリエ・アンテルナショナル)、L’Obs(ロブス)、Le Figaro(ル・フィガロ)、Libération(リベラシオン)、L’Express(レクスプレス)、さらにアルゼンチンのPágina12(パヒナ12)、La Gaceta(ラ・ガセタ)、El Día(エル・ディア)などがある。

グーグルは「2020年も終わりに近づき、News Showcaseの発展、そして世界中のパブリッシャーと読者の熱気を目の当たりにして勇気づけられる思いです。我々は今後もフィードバックを重視して取り入れながら機能を拡張しプロダクトを強化して、ニュースパートナーの今後の持続可能性に貢献していきます」と述べている。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Google、Google News、メディア

画像クレジット:David Paul Morris/Bloomberg / Getty Images

原文へ

(翻訳:Kaori Koyama)

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。