熱プロセスも粉末も使わずコスト削減、金属3DプリントのFabric8Labsが約21.2億円調達

Fabric8Labsは、米国時間7月20日朝、1930万ドル(約21億2000万円)を調達したと発表した。今回のシリーズAは、Intel Capital(インテルキャピタル)が主導し、Lam Capital、TDK Ventures、SE Ventures、imec.xpand、Stanley Ventures、そして著名投資家のMark Cuban(マーク・キューバン)氏が参加している。2018年半ばに調達した400万ドル(約4億4000万円)のシード資金に続くものだ。

サンディエゴに拠点を置くこのスタートアップは、金属の3Dプリントに特化している。過去2年間にDesktop Metal(デスクトップメタル)やMarkforged(マークフォージド)がSPAC経由での上場を決定したことからもわかるように、ここ最近、ホットなカテゴリーである。Fabric8Labsは、低コストとエネルギー消費量の低減が同社のプロセスの利点の1つだとしている。

「当社のプロセスは本質的に異なっており、粉末や熱プロセスを利用しません。代わりに、室温で動作し、電力需要が大幅に低く、低コストの金属塩から作られた水性溶液を利用する電気化学的蒸着法を採用しています」とCEOのJeff Herman(ジェフ・ハーマン)氏はTechCrunchに語った。「汎用的な価格の原材料と電力効率の高いプロセスを組み合わせることで、総所有コストと部品あたりのコストを一段階削減することができます」。

同社によれば、今回の資金調達は、年末までに従業員数を2倍に増やし、既存技術の開発を強化し、高解像度の銅片を印刷する能力を披露するために使われるという。同社はこの技術を市場に投入することを計画しているが、一般的な市場での展開を目指すまでには数年を要すると述べている。

どのような積層造形であっても、スケーラビリティは常に最大の疑問点の1つだ。ハーマン氏は、Fabric8Labsは製造用の3Dプリントをしっかりと視野に入れているという。

ハーマン氏はこう語る。「当社の技術は非常にスケーラブルです。パートナーと共有しているビジョンは、未来の工場に大規模なスケールで当社の技術を導入し、大量生産に対応できるプロセス能力と経済性を備えたものにすることです。Fabric8Labsを導入した工場は、50以上の自動化されたシステムで構成され、大規模な原料タンクを共有することができます。これは、現在稼働している他の大規模な電気化学プロセスと同様です」。

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:Fabric8Labs3Dプリント資金調達金属

画像クレジット:Fabric8Labs

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(文:Brian Heater、翻訳:Aya Nakazato)

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TechCrunch Japan

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