生まれ変わったSoundCloudは多様なプレイリストで“私が最初に見つけた!”を強調

スタッフの40%をレイオフし、1億6900万ドルの緊急資金を確保したSoundCloudが最初に押すプロダクトは、待ちに待たれた正しい方向への第一歩だ。まずホームページにあるのは、フィードのような一般的なコンテンツではなく、個人化されたプレイリストと、上位ジャンルのベストコレクションだ。その願いは、SoundCloudを新しいユーザーにとっても気軽にアクセスできるようにすることと、前からのファンには新曲を発見できる確度の高い場所にすることだ。

ぼくが最近書いたSoundCloudの詳細な戦略論では、インディーミュージックや、法的にはグレーゾーンのリミックス、よそでは見つからないDJセットなどへの広告のないアクセスを提供する5ドルのプランにフォーカスして、Spotifyとの差別化を図れ、と主張した。またアーチストが販売もできるようにして、ロイヤリティ以外の収益が得られること。その戦略に沿った今日の新デザインによりSoundCloudは、ユーザーがアップロードする曲のユニークなアーカイブとして、魅力と輝きを増している。

SoundCloudの新CEO Kerry Trainorは曰く、“新しく生まれ変わったSoundCloudのホームは、人間の手が多く入っているし、すばらしいクリエイターを自分が最初に発見した気持ちになれるように、個人化されている。そう、メジャーのチャートに載る何年も前にね”。

リスナーを迎える特集プレイリストには、Hip Hop SupremeやDJミックスセットにフォーカスしたIn The Mix、SpotifyのDiscover Weekly的に毎週変わる個人化トラックリストThe Upload、アルゴリズムが作り出すMore Of What You Like(あなたの好きなのをもっと)やArtists You Should Know(あなたなら知ってるわね、この人たち)などがある。New & HotやTop 50など、ふつうのチャートのプレイリストもあり、Fresh Pressedはニューアルバムを紹介する。また、SoundCloudのエディターたちが選んだコレクション、SoundCloud Next WaveやPlaybackがある。

前から望まれていたホーム画面のリフレッシュが、やっと実装された。昨日SoundCloudを開いたら二つの大きな広告が画面を占領していたが、簡単にリフレッシュできる。

新しい資金と少人数化によって、SoundCloudには、これまでの停滞をぶち破る助走路が与えられたようだ。そこを走っていく走力は、新CEOの力量次第だ。インタフェイスの変更は容易なスタートだが、SoundCloudの他社にない売りはあくまでも、インディーのクリエイターたちの、よりディープな位置づけだ。そこが、多くの人の、わざわざSoundCloudに行きたくなる魅力だから。

Trainorはこう言う: “SoundCloudを差別化するものは、1億7000万曲もあるカタログだ。そして新しいホームがすばらしいアーチストたちに光を当て、SoundCloudの魅力を一層高める”。Spotify, Apple, GoogleのYouTube, Amazon, Pandoraなどなど、音楽の世界は混み合っているが、SoundCloudの成功は、よそでは得られない特長や魅力にかかっているね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

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TechCrunch Japan

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