産業用リモートセンシングのスカイマティクスが日本初のAI米粒等級解析アプリ「らいす」公開

スカイマティクス らいす

産業用リモートセンシングのスカイマティクスは7月30日、スマホ写真ひとつで玄米等級判定を行える業界初のスマホアプリ「らいす」(iOS版Android版)の提供を開始した。

お米の生産者は、収穫後に農作物検査場で玄米等級の検査を受けるものの、想定より低い等級と判定された場合、持ち帰り再選別・再検査を行うといった手間と労力を要する作業が必要になるという。また、事前に自分で等級を調べる場合には、穀粒判別機能付きの高価な計測器を購入しなければならないという課題がある。

同社がリリースした「らいす」では、アプリ内のカメラ機能で撮影した米粒画像を、独自のAIシステムで自動解析し玄米等級の目安を判定・表示可能。高価な穀粒判別機能を有する計測器は必要なく、農作物検査を受ける前に自分で等級の目安を確認できるようにした。

これにより、持ち帰り・再選別・再検査の手間をなくし作業効率を高めることが可能となり、解析結果は、稲刈日・乾燥日・籾摺日・ロットNo・品種情報とセットで管理できる。農作物検査後、実際の検査等級の入力も可能。

また解析回数・ユーザー数・機能に応じた複数の料金プランを用意。個人農家から大規模農業生産法人まで全ての生産者が利用でき、無料トライアルも用意している。

同社は、ドローン撮影画像を活用した栽培管理向け葉色解析サービス「いろは」、収穫後向けのAI米粒等級解析アプリ「らいす」の提供により、生産者の栽培から収穫までの作業を効率化するスマート農業サービスの普及に貢献していくとしている。

2016年10月設立のスカイマティクスは、産業用リモートセンシングサービスの企画・開発・販売を手がけるスタートアップ。「あらゆる産業の課題をリモートセンシングで解決する」という信念と使命をもって、リモートセンシングデータが産業界で当たり前に使われる日を実現することを目指しているという。

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。