癌などの新薬や治療法を研究開発するHummingbird Bioscienceが約6.4億円を調達

癌などの新しい治療法を開発しているHummingbird Bioscience(ハミングバード・バイオサイエンス)が、この前発表したシリーズBに加えて600万ドル(約6億4500万円)を調達し、このラウンドの総額が2500万ドル(約26億8800万円)になったことを発表した。

この拡張ラウンドはSK Holdingsがリードし、既存投資家であるHeritas CapitalとSEEDS Capitalらも参加した。後者は中小企業を支援する政府機関であるEnterprise Singaporeの投資部門だ。

Hummingbird Bioscienceのこれまでの調達総額はこれで6500万ドル(約69億9000万円)になる。同社によると、シリーズBラウンドの申し込みに投資家が殺到したため、ラウンドを拡張したという。今回の資金は、同社が開発中の治療薬をより迅速に臨床試験に適用し、初期段階の新薬候補の研究開発を進めるために使用される。

Heritas Capital Managementの常勤取締役でCEOのChik Wai Chiew(チク・ワイ・チウ氏)はHummingbirdへの投資について「シリーズAの拡張ラウンドのリードに次いでHummingbirdのチームへの支援を継続できることは、極めて喜ばしい。新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックで投資が鈍化していても、われわれが革新的なバイオテクノロジー企業の支援を忘れることはない。とくに患者が必要とする治療を開発しているHummingbirdのような企業が、弊社のプライオリティから去ることはない」と語る。

同社は今年初めに悪性腫瘍の治療に関連する2つの抗体のデータを発表し、今後の定期的な提出により今年後半にはフェーズ1の臨床試験を開始できると期待されている。

Hummingbird Bioscienceは、オフィスがシンガポールと米国のヒューストン、サウス・サンフランシスコにあり、Cancer Research United Kingdom(英国王立癌研究基金)およびバイオテクノロジー企業のAmgen(アムジェン)と戦略的業務提携を結んでいる。同社は以前、テキサス州の癌予防研究所から製品開発の助成金を支給された実績もある。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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TechCrunch Japan

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