徒歩5分圏内の場所を検索できるサービス「Pathee(パシー)」を運営するtritrue(トライトゥルー)は4月30日、オプトと大和PIパートナーズを引受先とする1億3000万円の第三者割当増資を実施した。Patheeは屋外でスマートフォンを使って検索する利用シーンに特化したサービス。現在はブラウザーからの利用のみに対応しているが、5月中にiPhoneアプリをリリースする予定。
tritrue代表取締役CEOの寺田真介は、屋外で検索サービスを利用すると、「検索結果が多すぎる」「検索結果が同一の内容ばかりである」「場所に関係ない検索結果が出てくる」という3つの理由で答えが見つかりにくいと指摘する。「例えば、近くのラーメン屋を探そうと思ってスマホと調べるとWikipediaやレシピがヒットしたりする。Googleの検索結果から場所に関係ないページを除けば便利なんじゃないか、という発想からPatheeを開発した」。
Patheeが真価を発揮するのは「土地勘のない場所」だという。ウェブページの情報と位置情報を紐付けて整理しているため、近くの喫煙所や授乳室を探すといったニーズに答えられるという主張だ。
例えば、屋外で急な便意に襲われた際、「トイレ」と検索すると徒歩5分以内の場所から探すことができ、検索結果をタップするとGoogleマップで道順を案内してくれる。同じようなことはGoogleマップでも事足りるようにも思えるが、Patheeではデパートやパチンコ屋など、誰でも利用可能なトイレがある施設のウェブページを検索結果に表示するのが特徴という。この点、Google Mapsでは公共のトイレしか表示されなかったりするそうで、将来的には「屋外のGoogle検索」のようなポジションを目指す。
収益面では、今回出資を受けたオプトの協力を得て、位置情報に基づく検索クエリの解析によって最適化した広告サービス「Patheeアドプレイス」や、エリアマーケティングに活用できるサービス「Patheeロケーショントレンド」を2015年までに提供する。また、詳細は明かされなかったが、住所が記載されていないウェブページにも住所を付加する技術を開発していて、近日中に特許申請する予定なのだという。