空飛ぶホームセキュリティのSunflower Labsが210万ドルを調達

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この10年間で家庭のブロードバンド、モーションセンサー、高精細度ビデオなどが誕生したことにより、ホームセキュリティという分野はもう一度息を吹き返した。

しかし、Sunflower Labsの共同創業者兼CEOであるSlex Pachikovと、同CTOのChris Eheimは、ホームセキュリティにはまだ重要な問題が残っていると話す。固定されたカメラでは、ある人物が家に近づくか、あるいは実際に建物に侵入しようとするまで、その人物が侵入者だと検知することができないのだ。

Palo Altoを拠点とするSunflower Labsは、シードラウンドで210万ドルを調達したことを発表した。彼らが提供するのは、玄関よりずっと先まで監視でき、しかも導入するのが簡単な「家庭用の監視システム」だ。

家庭のセキュリティを強化する製品としては、NestやLogitech、Ring、Canary、Ocoなどから販売されているスマートカメラやスマート玄関ベルなどの製品がある。しかし、これらの製品が監視するのは玄関だけであり、しかも取り付けられた後は固定されていて動かない。

Sunflowerのシステムは、これとは異なるアプローチを採用している。このシステムで使われているのは、Smart LightとSmart Cameraと呼ばれるデバイスだ。

Smart Lightにはセンサーが搭載されており、太陽光から電力を供給するようになっている。家の周りを照らしてくれるだけでなく、周囲の不審な動き、音、振動などを感知してくれるライトだ。
そのSmart Lightと通信するのが、カメラを搭載したドローンのSmart Cameraだ。ライトによって不審な動きが感知されると、ドローンがその場所まで飛んで行き、ビデオを撮影する。撮影されたビデオはクラウドに保存される仕組みだ。

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Sunflower SystemのFlying CameraとSmart Light

Sunflower Systemを利用するユーザーは、自宅で不審な動きが感知されるとスマートフォンで通知を受け取れるようになっている。このアプリには徐々に学習していく機能も備わっており、毎回発生するルーティン化した動きと、そうでない不審な動きとの区別ができるようになる。

配偶者が駐車している、子どもがバスケットボールで遊んでいるなど、ルーティーン化された動きに対するアラートを無視することができる一方、不審な動きに対するアラートがあれば、撮影されたビデオをチェックすることが可能だ。

「不審な動きだけを感知し、危険が玄関まで到達する前にそれを察知するというアイデアです」とPachikovは語る。「それと同時に、ユーザーのプライバシーも保護したいと考えました。それを可能にするために、毎日24時間監視するカメラを使わない方法を考えだしたのです」。

今回のシードラウンドでリード投資家を務めたのはGeneral Catalystだ。

Evernoteの創業者であり、現在はGeneral CatalystでManaging Directorを務めるPhil Libinは、今回の投資に踏み切った理由の1つは、彼がSunflowerの創業者をよく知っているからだと話す。Pachkov自身もEvernoteで10年以上働いた経験があり、Sunflowerの他の社員にもEvernote出身の者がいる。

しかし、LibinはSunflower Systemのコンセプト自体にも興味があった。

「ホームセキュリティという分野は、製品が消費者の期待に応えられていない業界の1つです。敷地全体を監視するという現状のシステムでは、家庭で味合う楽しみを増すことができないばかりか、被害妄想を生みかねません。スマートなセンサー、ドローン、人工知能を組み合わせることによって、家自身が自己管理する仕組みをつくり、ユーザーは自分の家の周りで起こっていることをこれまで以上によく知ることができるのです」とLibinは話す。

General Catalystによれば、Sunflower Labsは今回調達した資金を利用して、同社のテクノロジーがもつ可能性を実証していくとのこと。

Pachikovによれば、同社のプロダクトはオンラインで直接顧客に販売される予定であり、2017年には家電量販店などを通じた販売も開始する予定だ。

Sunflower Systemはオンラインで購入予約を受け付けており、価格は25ドルだ。ハードウェアの販売により利益をあげるのではなく、サービスの月額料金によって利益を上げていく戦略である。

[原文]

(翻訳:木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

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TechCrunch Japan

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