アップルは3月20日、完全ワイヤレスイヤフォン「AirPods」の第2世代を発表した。デザインは従来モデルと同様だが、新たにワイヤレス充電(Qi)に対応。税別価格は、ワイヤレス充電ケースと新AirPodsが2万2800円、通常のLightning接続の充電ケースと新AirPodsが1万7800円、ワイヤレス充電ケースのみが8800円。ワイヤレス充電ケース自体は、第1世代AirPodsでも使える。
独自開発のH1チップにより、通話時間は従来に比べて50%伸びたほか、これまではAirPods本体をダブルタップしなければ呼び出せなかったSiriが常時受け待ち状態となり、「ヘイシリ」のみで即時に利用可能になった。
個人的にうれしいのは、iPhone、Apple Watch、iPad、Macといったデバイス間での切り替えが従来の2倍も速くなった点。AirPodsをiPhoneからMacへ切り替える際にイライラした経験が何度もあったからだ。
確実に進化した第2世代は、もちろん「買い」だろう。従来の特徴として、iPhoneと近づけるだけでペアリングできる簡単さ、耳から外すと音楽や動画が止まるシンクロ感、電話がかかってきたときの快適なハンズフリー通話などがあり、第2世代では常時Siriが待機しているし、ワイヤレス充電もできる。
いやでも、そこじゃないんだ。欲しいのはホワイト以外なんだ。なぜアップルはカラバリを出さないのか?iPhoneは日本で圧倒的なシェアがあるが、カラバリがあるうえケースも豊富に揃っていてカスタマイズを楽しめる。なのになぜ、AirPodsはホワイトしかないのか。
この冬、TechCrunch Japanのオフィスがある南青山周辺ではカナダグースのコートとAirPodsの組み合わせで街中を闊歩する人を毎日何人も見た。あまりにも同じスタイルの人が多くて、こちらが恥ずかしくなるほどに。
どれだけいい商品でも、身につけるものが画一化すると途端にカッコ悪くなる。ワイヤレス充電ケースは、いまはまだ幻のマルチ端末同時ワイヤレス充電が可能なAirPowerと一緒でもよかったはず。今回は、ワイヤレス充電よりもカラバリだったのではないか。
アップルにはこれからも、無理してでも買いたくなってしまう魅力ある製品を期待したい。