レジ無しコンビニのAmazon Goで現金の支払いができるようになる。CNBCが報じ、Amazonは認めた。ただ、まだ「予定」の段階で、いつ現金が使用可能になるかは未定だ。
レジレスで自動のAmazon Goの問題点は、商品を購入する際に、Amazonアカウントに紐付けられた銀行口座かクレジットカードが必要であること。
これは、現金での支払うことの多い、銀行口座を持っていなかったり銀行の残高が不足しているユーザーに対して差別的となる可能性がある。
この現金利用「可」への動きは、数々の都市がキャッシュレス店舗を禁止にする条例を制定する中で発表されたとCNBCは指摘する。つまり、一部のエリアの店舗では、アメリカの約840万人の銀行口座を持たない人々(アメリカの人口の6.4%)のニーズに応えるため、現金による支払いを受け入れる必要があるということだ。
フィラデルフィアは先日、キャッシュレス店舗を禁止する初の都市となり、ニュージャージー州が続いた。 ニューヨーク、サンフランシスコ、シカゴなど、他の都市でも検討されている。
Amazonは、これらの法律が米国全土に広がる前にAmazon Goで現金が使えるようにすることで、先駆者的な存在になろうと考えているのかもしれない。
でも、Amazonが現金払いをどのように可能にするのかは、まだわかっていない。 実際にレジ係を配置するのか、それとも現金を投入するとお釣りが出てくるセルフレジを導入するのか?
いずれにせよ、現金での支払いを受け入れるとなると、会計待ちの列などが発生し、店舗のパフォーマンスは低下する可能性がある。
セルフレジを導入した場合、レジ用に現金を用意したり、メンテナンスをしたり、故障したら顧客の対応をする必要が生じる。レジ係を配置するのであれば、ヘッドカウントは増えるし人件費も必要となる。
ある分析によると、Amazon Goのシアトルにある店舗は、通常の小売業者と比較し年間4から5倍の在庫回転数を生み出しており、販売面積1平方フィートあたりの年間の売上高は2700ドルだった。 これらの数字は、より多くの顧客による商品の購入、そしてAmazonが打ち出してくるであろう新たな施策により、更なる伸びを見せるだろう。 しかし、そのような高いパフォーマンスは「自動」でなければ難しい。
CNBCは、Amazonの実店舗展開のシニアバイス・プレジデント、Steve KesselがAmazon Goにおける「差別とエリート主義」に関する質問に社内会議で答えている録音データをインサイダーから入手し、同社の計画を知ることとなった。
Amazonは彼の「追加の決済方法を検討している」という発言を認めている。具体的には、現金での支払い、そしてお釣りの受け取りが受け取りができるようになる、と同社は説明している。
(本稿は米国版TechCrunchの記事を翻訳・編集したものです)