米国メイン州がネット閲覧データの同意なし販売を禁止へ

グッドニュースだ!

メイン州議会は、インターネットプロバイダーが消費者のプライベートインターネットデータを、広告主に販売することを禁止する法案を可決した。メイン州の州議会下院が96対45で法案を支持したことを受けて、州議会上院は法案を5月30日に35対0の満場一致で可決した。

この後、州知事のジャネット・ミルズ(Janet Mills)氏が法案に署名すれば、州内で活動している国内および小規模の地域インターネットプロバイダーたちは、データを販売したり広告主やその他の第三者に手渡したりする前に、まず住民から許可を得なければならなくなる。メイン州の住民数は約130万人である。

共和党の支配下にある連邦通信委員会(FCC)は2017年に行った投票で、インターネットプロバイダーたちが顧客のプライベートで個人的なインターネットデータと閲覧履歴(ユーザーがどのウェブサイトをどのくらいの時間閲覧したかの情報も含む)を、広告主たちに高額で販売できることを認めた。その後米国議会が法案を可決している

当時、ACLU(米自由人権協会)は、このルール変更が普通の米国人にどのような影響を及ぼしたかを説明している

インターネットプロバイダーは、あなたがオンラインですることのすべてを見ています。あなたが訪問しているウェブサイトが暗号化されていても、あなたのISPはなお、訪問したウェブサイト名、ウェブサイトを訪問する頻度、そしてあなたがそこに滞在していた時間を知ることができるのです。そしてもちろん、あなたは有料顧客なのですから、ISPはあなたの社会保障番号(SSN)、正式な氏名、住所、そして銀行口座情報を知っているのです。これらすべての情報をリンクすることで、あなたについて多くのことが明らかになります。たとえば、宗教的なWebサイトや、特定の病気を患っている人々のためのサポートサイトにアクセスしているかどうかという情報などがわかることになるのです。

ACLUが、Open Technology InstituteならびにNew Americaとともに出した、最新の所見の中では、どの州にも負けない「最強の」インターネットプライバシー法案であると、今回法案を可決した議員たちに賛辞を送っている。

ACLU担当ディレクターであるOamshri Amarasingham(オムシュリ・アマラシンハム)氏は声明の中で次のように述べている。「本日、メイン州議会は、米国議会がこれまでに実行できなかったことを実行し、企業の利益よりも消費者のプライバシーを優先することを可決しました」。

「インターネットを利用することと、自分自身のデータを保護することの、どちらかを選ばなければならない、ということは無いはずです」と彼女は語った。

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(翻訳:sako)

投稿者:

TechCrunch Japan

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