先週のウォールストリートジャーナル紙(WSJ)の記事が明らかにした米軍の秘密兵器は、特定の標的の破壊を狙う攻撃において、一般市民の犠牲者を減らすことを目的としている。空中のドローンからヘルファイヤー空対地ミサイルを発射する、といった従来のやり方と違ってこの変種ミサイルは弾頭も爆薬も積まない。どうして?それは従量100ポンド(約45kg)の金属を標的上に落とし、6つの巨大なナイフでそれらを切り刻む。
WSJの記事によると、オバマ政権時代に開発されたこの武器は、特定の状況でのみ使用される。R9Xと呼ばれ、ヘルファイヤーのような通常の爆発性ミサイルでは市民に死者が出るような高精度の作戦向けに設計された。
WSJ紙は、R9Xが実際に使われた2つの作戦を確認できた。ひとつは、1月の国防総省の作戦でJamal al-Badawi(ジャマル・アルバダウィ)を殺し、もうひとつは2年前にシリアで、アルカイダのリーダーAhmad Hasan Abu Khayr al-Masri(アハマド・ハサン・アブ・ハイル・アル・マスリ)に死をもたらした。
「忍者爆弾」(Ninja Bbomb)とあだ名で呼ばれるこの兵器は、米軍が使う初めての金属と重力を利用する殺傷兵器ではない。朝鮮戦争でもベトナム戦でも、米軍は「Lazy Dog」と呼ばれる爆弾を使った。それは何百もの長さ約5cmの発射体を空から雨のように降らせ、それらの高速性が殺傷能力を持った。
多くの場合その効果は気色悪いが、あとに不発弾のようなものを残さない。その余禄(と呼んでよいのなら)は、100ポンドの鋭利な金属を敵の頭上に落とすことによって一般市民の犠牲者を最小化するこの兵器の特徴の、これまた不気味なついでの一部と言えるかもしれない。
関連記事: Palantir wins $800 million contract to build the US Army’s next battlefield software system(Palantirが戦場用次世代ソフトウェアで8億ドルの受注、未訳)
[原文へ]
(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa)