米Hulu(フールー)は友達や家族がそれぞれの場所から同じコンテンツを一緒に閲覧することができる「コビューイング」機能をいち早く導入した大手ストリーミングサービスの1つだ。その機能、Hulu Watch Partyは当初、Huluの広告なしサービス購読者のみに提供されていた。そしていま、同社は広告入りサービスの利用者にも対象を広げようとしている。ただし、利用できるコンテンツはかなり制限されている。
Hulu Watch Partyが5月に始まったとき(未訳記事)、オンデマンドストリーミングライブラリーにある何千もの映画やテレビ番組でこのサービスが利用できた。その際Huluは、もし番組がコビューイング対応のものであれば「Watch Party」アイコンが作品の詳細ページに表示されると説明した。ユーザーは一緒に視聴したい人にコビューイングのリンクをシェアできる。現在のところ、Watch Partyは8人までの対応だ。
Huluのコビューイングがライバルサービスのものと異なっている点は、視聴者が自分たちのWatch Party体験をコントロールできるところにある。たとえば、視聴している人の中で誰かがスナックを取りに行きたい時、あるいはトイレに行く必要がある時、コンテンツの再生を一時停止できる。しかしそうすることでグループが共有するストリームは影響を受けない。席を外していたメンバーは戻った時に見逃した部分を閲覧したり、「Catch Up」ボタンをタップしてグループのストリーミングに合流することもできる。
視聴者はムービーナイトを催したり新作を鑑賞したりするのにWatch Partyを活用している、とHuluは話す。コビューイングで最も視聴されているのは「Palm Springs」「Parasite」「Love, Victor」だ。
そしていま、Huluはこの機能を広告入りのサービス利用者にも提供する。
同社は9月18日にシーズン2が始まった「Pen15」でコビューイングをテストしている。今後10日間、Huluの広告なし・広告あり両サービスの購読者はこの専用プログラムでWatch Partyを利用できる。
Huluはまた、このテストでのWatch Partyでブランド特有の視聴体験も試す。番組に合わせて、Watch Partyインターフェースは昔のインスタントメッセンジャーチャットルームに似せたデザインとなり、シリーズから引っ張ってくるスクリーンネームもある。このデザインはWatch Partyが「Pen15」をストリームするのに使われたときにだけ表示される。視聴者のためにチャットインターフェースをユニークな作りにすることで、Watch Partyがいかに番組のファンコミュニティを増やすことができるか、興味深い例ととなる。
Watch Partyを使うには18才以上が要件とのことだ。「Pen15」のコビューイングは9月16日から利用でき、さらに10日間提供される見込みだ。コビューイングを正式展開または少なくとも認めているサービスはいくつかあるが、Huluはそのうちの1社だ。
Amazon(アマゾン)のTwitch(トウィッチ)はプライムビデオそのもののビルトイン機能に続いてAmazon Prime VideoのためのWatch Partiesを立ち上げた。Plex(プレックス)は5月にWatch Togetherを追加し、HBOはコビューイング体験でScenerと提携した。3月にはInstagram(インスタグラム)がコビューイング機能を展開し、Watch Partyは5月にイベントのコウォッチングをデビューさせた。直近では、Instagram MessengerとMessenger RoomsがFacebook Watchコンテンツのコビューイング機能を追加した。
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(翻訳:Mizoguchi)