言語学習サービスReversoが、新しいWebアプリケーションおよびモバイルアプリとして、Reverso Synonymsを立ち上げた。これは一種のシソーラスサービス(類義語辞典)で、これを使ってユーザーは、新しい言葉を覚えたり自分のボキャブラリーを増やしたりできる。
この機能は、翻訳アプリケーションのReversoに前からあった。語や語のグループを翻訳しているときに、“S”ボタンを押すと、関連語が表示される。
でもそれは、あくまでもソフトロールアウトだったけど、今回は単独の完全なサービスとして提供される(“ハードロールアウト”)。対応している言語は、英語、フランス語、スペイン語など12か国語だ。
使い方は簡単で、単語をタイプするとたくさんの同義語が表示される。例文がついているし、詳しい語義もある。語をタップすると、意味を確認できる。
しかしそれだけではなくて、スラングを翻訳してくれるし、複数の意味がある語には複数の類義語が出る。単語だけでなく、“beside the point”のように複数の語から成る語句も扱える。有料会員は、さらに多くの機能を利用できる。
さらにおもしろいのは、Reversoがこの新サービスのための大きなデータベースを、短時間で作ったことだ。つまり同社は何年もかけて翻訳用の辞書を作ってきたから、そのデータを利用して新製品のためのベーシックなデータベースを作れたのだ。
Reversoの翻訳サービスReverso Contextには、20億語から成るバイリンガルの辞書がある。二つの語が、複数の言語で同じ翻訳結果になれば、同義語だと見なせる。もちろんそのデータは、アルゴリズムの改良と、一部は人間の手により、調整されてきた。
翻訳や辞書ではGoogle Translateがもっぱら優勢だが、それでもReversoは各月のユーザーが数千万いて、Webアプリケーションだけでも4億5000万のページビューを生成している。Googleのほぼ独占の中で、かなり健闘している。メインのサービスはあくまでも翻訳だが、今度の新しいサービスもなかなかおもしろい。