英当局がFacebookとeBayに偽レビュー売買の禁止措置を要請

FacebookとEbayの両社は、英国の競争・市場庁(CMA)から、自社プラットフォーム上での偽レビューの販売禁止を強化するよう警告されている。

偽レビューは英国の消費者保護法で禁止されている。

CMAは米国時間6月23日、「偽あるいは誤解を招くオンラインレビューがマーケットプレイスで氾濫している証拠」を見つけたと発表した。ただし同庁は、両プラットフォームが意図的にそのようなコンテンツを許しているとは考えていないことも明記した。

規制担当者によると、2018年11月から2019年6月にかけてeBayとFacebookのコンンツをクロール(収集)し、100を超えるeBay商品で偽レビューを発見した。

同じ期間に、26のFacebookグループで、偽レビューを依頼したり、人気ショッピングサイトやレビューサイトに偽レビューや誤解を招くレビューを書く人を企業が募集していた。

CMAが挙げた推定によると、英国インターネットユーザーの3/4以上が商品購入前にオンラインレビューを参考にしている。数十億ポンドに値する人々の出費がそういうコンテンツの影響を受けていることになる。市場がレビューを金で買う方向に進むんでいることは明白だ。

CMAのCEO Andra Coscelli氏は声明で、「FacebookとeBayには偽あるいは誤解を招くオンラインレビューの売買を防ぐために早急にサイトを見直してもらいたい」とコメントした。

「ネットで買物をするとき、多くの人々がレビューに頼っている。レビューが本物であり、誰かがお金をもらって書いたものではないと人々が信じられることは大切だ。偽のレビューは、人々に選択を誤らせ、その結果誤った製品やサービスを買わせてしまうことを意味している。正しく行動している企業に対する道義にも反している。

規制当局は、eBayとFacebookに書簡を送ったあと、両社が「協力の意思を表明した」ことを明らかにした。

Facebookは、CMAが特定した26グループの「大部分」を削除したことを当局に伝えた。

規制担当者は、特定されたコンテンツをすべて確実に削除する方策を整備することを望んでいると語った。

本稿執筆時点にebay.co.uk で “reviews” を検索したところ、5つ星のメディアレビュー、5つ星のGoogleレビュー、および5つ星のTrustpilotレビューを販売する売り手がトップ3だった。うち一つはスポンサー付き投稿だった。

eBayではほかにも、”1/2/3/4/5 Star Freeindex Customer Service Review for business”を10ポンドで売る英国拠点の売り手が見つかり、2011年2月からeBayのメンバーになっていた。「Googleの5つ星レビュー」に「新規顧客を増やしてビジネスを強化しよう」という謳い文句のついた商品を2.69ポンド、「今すぐ100%ポジティブ」を1ポンド、Googleの5つ星レビューを15ポンドで掲載していたのは、ポルトガル拠点と思われる売り手で、2014年3月以来のeBayメンバーだった。

英国のFacebookグループを検索したところ、売り手がレビューを売り込んでいると思われるクローズドグループが複数見つかり、報酬は物品または金銭だった。

CMAから受けた不正レビュー対策の要請についてFacebookに問い合わせたところ、広報担当者の名前で以下の声明が送られてきた。

Facebookで詐欺行為は許されておらず、偽レビューの売買もこれに含まれている。当社は昨日CMAから報告を受けた26グループ中24グループを削除済みであり、CMAが指摘する前に削除したグループもいくつかあった。われわれにはまだやるべき仕事があると認識しており、安全およびセキュリティーチームを3倍の3万人規模に増やし、プラットフォームの悪用を事前に防ぐテクノロジーへの投資を続けているのはそのためだ。

eBayの広報担当者からも本誌に連絡があった。

当社は偽あるいは誤解を招くレビューを一切許さない。特定された売り手はすべて停止させたことをCMAに通知した。掲載された広告も削除した。こうした広告は違法行為に関する当社ポリシーに明確に違反しており、ルールが破られた場合は厳格に対処する。今後もCMAからの報告を歓迎し、調査結に全面協力していく。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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