Theranosが生き残る望みのひとつは、投資家に持ち株を倍増させる提案をすることであり、ファウンダーであるElizabeth Holmesの持ち株も供出する。ただし投資家が訴訟しないことが条件だ。
Theranosは、投資家と消費者による相次ぐ訴訟で窮地にたたされている。昨年Theranosの血液検査製品は、精度に問題があり自身の基準に達していなかったことが発覚したためだ。主要パートナーである薬局チェーン大手のWalgreensは販売を中止し損害賠償訴訟を起こした。
Wall Street Journalによると、2月にTheranosの取締役会は、投資家を鎮静化させるためにファウンダー、Elizabeth Holmesの持ち分を含めて自社株を供出することを承認した。
2015年にTheranosが6億ドルを調達した最後の投資ラウンドの投資家が対象となる模様で、同ラウンドで購入した株の2倍の株を入手することになる。 BlueCross BlueShield Venture Partners、Continental Properties Co.、Esoom(台湾企業)、Jupiter Partners, Palmieri Trust、Dixon Doll、Ray Bingham、およびB.J. Cassinら後期段階の投資家も対象となる可能性がある。Wall Street Journalが報じTheranosも認めた。
「これは従業員、投資家その他の利害関係者と今後の関係を築くための積極的施策だ」とTheranos取締役のDaniel J. WarmenhovenがTechCrunch宛ての声明で語った。「Holmesは他の株主の持ち株が希薄化されることを防ぐために自身の持ち株を提供することを申し出た。私の経験上これは特別に配慮された提案であり、当社の経営状況への理解を示しているだけでなく、Holmesの無私無欲と会社の成功に対する思い入れを反映したものだ」。
Holmesがどれだけの株式を手放すつもりなのかは明らかにされていないが、少なくとも何人かの投資家は受け入れていない。TheranosはNews Corpと21st Century Fox Inc.の執行会長であるRupert Murdochと個別の契約を交わしている。Murdochは他の投資家と同じ条件に同意しなかった ― 税金に関わる理由と考えられる。代わりにTheranosはMurdochの株を1ドルで買い戻すことになるだろうと同紙の情報筋は伝えている。
サンフランシスコ拠点のヘッジファンドでTheranosに投資しているPartner Fund Management LPも条件に同意していない。10月にTheranosを訴えた。同社はシリーズCラウンドで1.98億ドルを投資しており、かつてTheranosの評価額が90億ドルになるきっかけとなった。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)