金融機関向けに資産運用業務の自動化ソリューションなどを提供するロボット投信は2月1日、インキュベイトファンド、テックアクセルベンチャーズ、三菱東京UFJ銀行、SMBCベンチャーキャピタル、カブドットコム証券、みずほキャピタルを引受先とした第三者割当増資により、総額約4億円の資金調達を実施したことを明らかにした。
ロボット投信は2016年9月にもインキュベイトファンドから1億円を調達。今回はそれに続くラウンドとなる。
同社が手がけるのは、いわゆる金融機関向けの「RPA(Robotic Process Automation)」サービスだ。ここ半年ほどでも複数の大手企業に対して、テクノロジーを活用した資産運用業の効率化、自動化ソリューションを提供している。
- カブドットコム証券へ投資信託の信託報酬実額シミュレーションツールと基準価額変動要因分析ツールの提供(2017年7月、9月)
- 三菱UFJモルガン・スタンレー証券へ「Amazon Alexa」に対応する情報配信サービス「投資情報」スキルの提供(2017年11月)
- みずほ証券へ電話自動応答システムを用いた投資信託および市況概況情報のサービス提供(2017年12月)
これらのRPAソリューションに加えて、ロボット投信では投資信託データや株式データといった金融・経済データの提供、ロボアドバイザーエンジンの開発も行っている。
ロボアドザイザーといえば「THEO」のお金のデザインや、「WealthNavi」のウェルスナビなど、消費者向けのプロダクトを開発するスタートアップの活躍が目立つ。ロボット投信のように法人向けにロボアドバイザーエンジンを提供するスタートアップというのは、なかなか表に出てこない存在かもしれない。
今回調達した資金をもとに、今後はより幅広い事業領域で資産運用RPAソリューションの開発に着手。テクノロジーを活用した資産運用プラットフォームの構築を進めていくという。